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「やるべきことが多すぎて、どこから手をつけたらいいのかわからない」悩む時間を最小化するための思考法

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続く②と③は、マトリクスのわかりやすい効用。たとえばアイゼンハワーマトリクス(物事を緊急度と重要度に基づいて分類することで、優先順位を導き出すメソッド)において、「最近、時間を使っている仕事10種(下記A〜J)」をプロットしてみた結果、以下のようになったとする。

図表 優先させるべき仕事(『マトリクス思考』p.20より)

この分析結果からわかるのは、「本来優先させる仕事は少なく、他人に任せるか、断ったほうがいい仕事に時間がとられすぎている」ということ。つまり、そういったものを「断捨離」し、最優先であるFの仕事や、手がつけられていない「重要かつ緊急性の低い仕事」であるHやGをするほうがよい結果につながるということが判断できる。

コミュニケーションの壁を超える

相手とのコミュニケーションの観点

相手とのコミュニケーションの観点では、以下の3つが期待できる。

④ メンバー内で前提を合わせることができる
⑤ 相手と意識(目標)合わせをすることができる
⑥ 相手に気付きを与え、意思決定に貢献することができる
(21ページより)

④⑤については、「ミーティング内で自身の考えをことばで伝えてもなかなか相手に理解してもらえない」という場面を思い浮かべてみよう。厄介な状況ではあるが、マトリクスで可視化して伝えれば、相手は理解しやすくなり、前提や意義合わせをスムーズに行うことができる。

たとえば④の例として、優先して取り組む事業であるA事業からD事業の4つの候補があるとします。あなたはA事業を推していますが、同僚の片桐さんはA事業は最も優先順位が低く、D事業に最優先で取り組むべきと主張しています。あなたは、ぼんやりと頭の中で考えていた優先順位をマトリクスで示してみました。(19ページより)
図表 取り組むべき事業の優先順位(『マトリクス思考』p.22より)

このマトリクスを見て片桐さんがこう言ったとします。

「なるほど、あなたはこのように考えていたのですね。趣旨は理解しました。私はSDGsを重視していたので、そのインパクトが最も強そうなD事業を優先させるべきだと思っていたのです。E事業で培ったノウハウも活かせそうですし」(22ページより)

ここからも、マトリクスを活用することの有効性が理解できるだろう。頭で考えていたことを可視化し、その前提などを共有できることは、多くの人が関与するビジネスにおいては非常に大きな意味を持つのだ。もちろんそれは、生産的な議論にもつながっていくはずである。

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【使えば使うほど思考力が磨かれる】

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