東大病院で救急医療の最前線にいた医師が気づいたこと――俯瞰こそが「最大の心の武器」であり「人生の大きな助け」になる
自分が変わると、自ずと状況は変わっていきます。この内省のプロセスを通じて、自分のエゴを認識し、内面に向き合う力が養われていくのです。
「あきらめ」は“賢明な選択肢”
物事を「あきらめる」というと、どこか残念で後ろ向きなイメージがありますが、そうではありません。むしろ、「あきらめる」ということには、得難い効用があるとさえ私は感じています。
この世はままならないことを知る。現実を受け入れ、流れに逆らわない。そんな世の成り行きを「明らかに見極める」こと。そしてあきらめることも、自分が本当に向き合うべきものに集中するための、1つの賢明な選択肢であることを知る。
そうすることで、執着や期待を手放し、心は軽くなっていきます。
その境地に至る「あきらめ」は、うまくいかないことに対してすねるとか、放り投げることではありません。それはむしろ、成熟した大人の判断であり、自分を傷つけず、他者を傷つけることもない選択といえるでしょう。それが「あきらめる」ことの効用であり、真髄なのです。
あなたがどんな道を選択しても、それはすべて、あなたにとっての学びになるのです。
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