
文部科学省によると、2025年春に卒業した大学生の2月1日時点の就職内定率は92.6%と統計以来の過去最高となった。
いわゆる就職氷河期世代の自分の頃と比べると驚くべき数値であり、希望順位はともあれ就職を希望する学生の大半がなにかしらの内定を勝ち取った、という状況だ。
一方で、総務省の調査によると、現職からの転職希望者の割合も15%を超えて過去最高で推移しているという。
これらの数値や雇用の流動性の高まりなどをどう捉えるかは専門家などに議論を委ねるとして、今回は就職時からのキャリア形成について一緒に考えていきたい。
「自分にとってのベスト」は変わり続ける
まず、就職及び就職活動。

就職というのはほぼ大半のヒトにとって最初の仕事選びであり、会社選びであるわけだが、そもそも論としてこの時点で一生働いても良いと思える会社と出会える事は稀であろう。
なんせ、人生における選択や決断を含む経験不足で、世間も企業や仕事の事も大して分からない学生が、限られた情報及びリサーチ手法をもとに選び決断する、というプロセスであるわけだから、当然ベストを探すうえでの精度は下がるし、「有名・大企業」に人気が集中するのも当然の結果でもある。
そして言わずもがなであるが、「自分にとってのベスト」も自分自身の経験や知識や情報量が増えるにしたがって、あるいは企業を取り巻く環境の変化を含む外部環境の変化によって変わる事になる。
つまり、就職の時点において「ベストだと思われた(又は勘違いした)選択肢」が、未来永劫ベストであり続ける可能性はほぼない、という事だ。
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