「一周まわってまた無印に戻ってきた」「どんどん巨大化してる…?」最近また《無印良品》に行く人が爆増している“根拠アリ”の理由
この売り上げの伸びを支えているのが、同社の出店戦略です。

特に2023年8月期からは毎年110店舗以上の純増です(出退店の合計)。この店舗数の伸びが同社成長の一大要素です。
店を出しているから売り上げが伸びている。そんなの当たり前ではないかと思われるかもしれません。しかし、注目したいのは、「店舗数の伸び以上に売り上げを伸ばしている」点。
店舗数は前年比110%弱なのに対して売り上げは110%台後半です。2019年2月期に1店舗当り4億4千万円程度だった売り上げが、2024年8月期には5億円以上に高まっているのです(国内外全店1店舗当り売上高)。
これは、売り上げを上げるための絶対的な店舗フォーマットがなければ実現できません。その点で無印の店舗戦略には、確実に売り上げを上げられる秘訣がありそうです。同社の店舗戦略に注目して分析していきます。
今や「ニトリ」以上の伸び率に
無印と取扱商品が近い業態の代表格が、「ニトリ」です。
大型店で家具や生活雑貨、アパレルを扱う総合小売店のニトリも長く増収増益を続けてきましたが、2025年は増収減益となりました。一方の無印は2019年比でだけでなく、2024年、2023年比でも売り上げや営業利益、経常利益、純利益が二桁の伸びです。
ニトリと比較すると営業利益率は見劣りしますが、それでも8%を超えています。無印は企業としての成長軌道に入ったと言えるかもしれません。

無印は比較的早い時期から海外出店をしてきた企業です。1991年にイギリス・ロンドンに1号店、そして香港にも出店をして以降、世界に店舗展開してきました。現時点ではトータルで1368店舗、うち海外店舗が717店舗、国内店舗が651店舗です。
海外店舗構成比が52%に対して国内店舗が48%です(2025年2月時点)。海外では東アジア(中国大陸398店舗、香港22店舗、台湾65店舗、韓国42店舗の合計527店舗)の比重が高く、特に中国大陸での展開が無印の戦略上、重要拠点となっています。
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