目的に沿った軌道修正ができる組織に
筆者も日々何十件ものタスクを処理しているが、業務に着手する際には必ず「何のためにやるのか」を確認し、それに従って優先順位をつけて取り掛かることを習慣化している。
限られた時間で無駄なく、成果を最大化するためには、「やらなくていいこと」を除外し、優先度や難易度に合わせて限られたリソース(時間)を配分することが求められる。無駄な業務に時間も労力もかけたくないという至極当然なことだ。
なので、作業の途中でもタスクの処理をやめたり、やり方を変更したりということは日常茶飯事。自分だけのタスクではなく、他メンバーを巻き込んだタスクであれば、余計に早めの軌道修正が必要になる。その際にはいったん中断したり変更した理由を説明し、「準備してもらったのに申し訳ない」と謝る。
途中でそもそもの目的が消失していたり、目的が変わってしまったタスクを「やってもらっていることが途中で無意味になったとは言いにくい」などと放置してしまっては、作業を依頼した相手に失礼だし、その人の時間を無駄に奪ってしまう。
日本社会の「努力の方向性よりも努力量を称賛する文化」「手段が目的化しやすい文化」は、今の人手不足が顕著な状況では死活問題になりかねない。
上述した3ステップの視点を日常業務に取り入れてもらい、目的に沿って適宜軌道修正しながらやり方を見直せる組織になれば、人手不足でも最大限の成果を出すことはできるだろう。日本人が得意な「努力」が、目的に沿って、成果につながることを願っている。
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