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長時間働く人はえらい?「労働生産性」が低い日本で"努力の美化"が組織をダメにする理由と脱却への3ステップ

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  • 川畑 翔太郎 UZUZ COLLEGE(ウズウズカレッジ) 代表取締役、IT/AI人材育成アドバイザー
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例えば、コーポレートサイトに自社サービスの「お客様の声」を紹介するような業務。本来の目的は「信頼度を上げて新規顧客を得ること」のはずだが、担当者の中で「記事の件数を増やすこと」に目的がすり替わってしまうことがある。

本人は頑張っているつもりが、件数を増やしやすいからといって「匿名・顔出しなし」の記事を大量に掲載しても、新規顧客の獲得につながらない記事が量産される結果になってしまう。

こうした事例は、本来の目的を見失い「手段が目的化」したケースだ。きつい言い方だが、ゴールを見失った状態でいくら頑張っても、無駄でしかない。

業務は「できるだけサボったほうがいい」理由

生産性を上げるために何をするべきか。「同じ労働時間でより多くの成果を出すこと」と回答する人が多いかもしれない。だが、こう言い換えてみるとどうだろう。「同じ成果をより少ない労働時間で出すことで、生産性は上げられる」。

日本人はこの発想が苦手な気がする。仕事をサッサと終えて定時で帰る人が冷ややかな目で見られる職場がいまだに多いのは、「労働時間を節約する」という思考に馴染みがないからかもしれない。経費の節約は当たり前なのに、自分の労力や時間を節約することに罪悪感を持つ人は少なくないはずだ。

このような思考を転換することが、今日本企業に求められている。付加価値の出力が同じだったら業務は「できるだけサボったほがいい」と言い切れる組織にならないと、この先、生き残っていけないと筆者は考える。

それを邪魔しているのが、日本人が得意な「努力の美化」だと感じる。上司に言われたことを、言われた通りに黙々とこなす。状況が変わったのに前例通りに粛々と同じことをやり続ける。

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