見て覚えろ、は無理。マニュアルがないのはあり得ない。「普通こうでしょ」Z世代から上の世代への強烈な違和感
これは、日頃仕事をしている中で、「世代による常識の違いを感じたエピソード」について、消費者アンケートで自由回答として記入してもらった結果をフィクションストーリーにしてみたものです。具体的には、以下のような回答がありました。
「(上の世代は)マニュアルがあるのにもかかわらず、自分が一番効率が良いと思った方法を教えてくること。マニュアルに従って作業していると怒られる。」(22歳)
「いまどき見て覚えろ的な対応をされることってそうそうないと思うけれど、未だに昔の仕事体制を持ち出してくる人がいると『うわ〜昔の人だなぁ』って引く。」(25歳)
マニュアル主義と言いたくもなる
そんなことをZ世代に言われているのは40~50代の団塊ジュニア世代、まさに私自身の世代です。
私たちにしてみれば、コロナ禍で対面指導ができなかったときには、正直どこまで伝わっていて、どこまで理解してもらえたのかわからない、歯がゆい思いがありました。ようやく顔を見て指導できるようになり、丁寧にやってみせながら反応を見ているのですが、結局今も、何がどこまで伝わっているのかわかりません。
「わからないことがあったら聞いて」と言っても質問も出ないし、メモも取らず、代わりにするのは録音・録画にカメラで撮影。そんなふうに散漫に記録していても、どこがポイントなのか、しっかりわからないのではないかと心配になっているところへ「マニュアルないんですか」と言われてがっかりしてしまいます。
実際、上の世代からZ世代への違和感としては「マニュアル主義。言われたことしかやらない」などのコメントも多かったのです。
この背景には、「効率」の考え方が異なるということがありそうです。
上の世代にしてみれば、仕事の手順というのはゼロから身に付けていくもので、実際につまずいて、創意工夫して、自分なりのやり方を見つけていくものだという思いがあります。
そこで、つまずきがちなポイントや、自分自身がやってきた工夫を丁寧に伝えることで、若手が効率よく、自分なりの解決方法にたどり着いてくれるのでは、と考えるのです。
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