70歳以上は死亡率2倍の指摘も!就寝後トイレに2回起きる人は要注意「夜間頻尿」の怖さと対策
ここからは、多尿を原因とする夜間頻尿の対策を紹介します。基本的には、就寝3時間前から水分の摂取を控えること。1日の水分摂取量は体重(kg)×20~30mlが目安で、夏場などたくさん汗をかくときは目安より多めに摂ります。
排尿日誌の記録で1日の尿量が多い場合は、水分の摂り過ぎを疑うべきです。また夜間頻尿があるなら水分補給の時間も問題で、就寝の3時間ほど前から水分を控えると、夜間の尿量や尿意を抑えやすくなります。
広く知られていますが、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには利尿作用があります。腎臓での水分の再吸収を妨げる働きがあり、膀胱を刺激する作用があるからです。夜間頻尿がある人はカフェインの摂り過ぎに注意すべきであり、特に夕方以降は避けること。昼間の休憩時間にコーヒーなどを飲む場合は1日1~2杯にとどめましょう。デカフェやカフェインレスの飲み物を代用するのもおすすめです。
膀胱を刺激し利尿作用があるアルコールも夜間頻尿を促します。改善するには飲酒を控えるのがベストであり、どうしても飲みたい場合は就寝の4~5時間前までとし、適量の範囲内にすることです。
塩分の摂り過ぎや食べ物にも注意
塩分の摂り過ぎもよくありません。のどが渇くので水分を多く欲するからです。また、体内のナトリウム濃度が上がると、腎臓が余分なナトリウムを排出するため尿量を増やします。日本人は塩分を摂り過ぎる傾向があり、今より少し減らすだけで夜間頻尿の改善につながるかもしれません。減塩調味料の使用やだしのうまみで味に深みを出す、ラーメンなどの汁を残すといった工夫も効果的です。
食べ物にも注意が必要です。唐辛子やからし、わさびなどの香辛料や辛いものに含まれる成分は膀胱の粘膜を刺激し、尿意が起きやすくなります。酢や酸味の強いドレッシング、梅干し、ピクルス、かんきつ類も同様の作用があります。量を控える、夕食ではなく朝食や昼食に食べることで、夜間頻尿の改善が期待できるでしょう。
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