「1万円のラーメンがあってもいい」 《1000円の壁》を突破したラーメン。15周年・国内トップの「飯田商店」店主が語る、価格への”本音”

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店名を変更した決意

9年目まで鶏だけを使ったスープだったところに豚も使うようにしてリニューアルをしたときは、多くのお客さんから残念の声が上がった。それまでも飛び上がるほどにおいしかったラーメンの味を変えるなんてありえないからだ。

しかし、そのときの飯田さんは味を変えてでも、さらに自分のラーメンを磨き続けることを選んだ。

「自分がやりたいと思うことを貫ける自由さがあるべきだと思いますし、礼儀礼節や先輩方が作り上げた文化を守ることは前提ですが、自分の人生を生きているわけだから自由にやっていけばいいと思います。うちのラーメンが今後変わっていく可能性も全然ありますよ」(飯田さん)

今年4月からは「らぁ麺 飯田商店」からショルダーネームの「らぁ麺」がなくなり、店名は「飯田商店」になった。これはどういった決意の表れなのだろうか。

「『飯田商店』の名前を出していただくときに毎度『らぁ麺』を付けるのをもうやめようと思ったんです。これは『とらや』さんの影響が大きいです。『とらや』の話をするときに『羊羹 とらや』とは言わないじゃないですか。誰が聞いても『とらや』と聞けば羊羹や和菓子のイメージを持っている。

だから『飯田商店』といったらラーメンだというところに持っていきたいという意志ですね。逆に私が他の飲食店を今後やったとしても、『飯田商店』の名前はラーメン以外には使いません」(飯田さん)

これは「飯田商店=ラーメン」ということをもっと世の中に知らしめていくという覚悟でもある。

飯田商店
(筆者撮影)
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