ミニ・クーパーの最上位「JCW」とはどんなクルマか? 最も「らしさ」を感じられる先鋭と古典のウェル・バランス

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しかも「BOOST(ブースト)」と書かれたノブを引くと10秒間、20kWのパワーが上乗せされる。

エンジンマネージメントをつかさどるDME(ダイナミックモーターエレクトロニック)コントロールユニットからの電気信号で、ターボ圧を一時的に高めるシステムだ。

もちろんサーキットではないし、時速70マイル(112km)制限の慣れない道でやたら飛ばすほどおろかではないつもりなので、イギリスの路上で試したのは追い越し車線で一回だけ。

ブースト機能は、速い速い。同じBMWでやはりブースト機能をそなえている「M5」ほど異次元の加速は得られないものの、強烈さがあり、やみつきになりそうだ。

ブーストモードの起動スイッチは左のパドルにつく(写真:MINI)

「JCWに期待されるのはスポーティなハンドリングですから、それがなにより重要だと考えて開発しました」

今回、運動性能の開発を手がけたミニのパトリック・ホイスラー氏は、イギリス・湖水地方近くの試乗会場でそう語った。

「しっかりした足まわりと、切り始めから反応の速いステアリング特性、それにドライバーの手に路面の情報がよく伝わるステアリングインフォメーション……、これらのレベルを高めることに心を砕きました」

レースでの活躍も実力を裏付ける

興味深かったのは、ホイスラー氏の話のところどころに「JCWに期待されること」というフレーズが出てきたことだ。

BMW傘下でリブランディングされたミニで、JCWモデルは今回で3世代目となるが、技術のレベルは向上しつつも、「根幹のコンセプトは守ってきた」という。

BMWミニとして第2世代にあたるR56型で初めて設定されたJCW(写真:MINI)

最近のミニJCWは、同じイギリスの「ブルドッグ・レーシングチーム」と組んでニュルブルクリング24時間レースに挑戦している。2024年は、1台がクラス優勝。

ニュルブルクリンク24時間レースは、今年も6月19日から6月22日にかけて行われ、同様の体制で参戦する予定だ。

今回のJCW試乗会では、まずコンバーチブルに乗り、そのあと2ドアハッチバックに乗った。

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