トランプ大統領の一挙手一投足を追いかけても疲れるだけ、これからはアメリカの4分野で台頭する「ミレニアル四天王」に注目だ

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真面目な話、今はスコット・ベッセント財務長官が「強いドル政策」で食い止めてくれているけれども、トランプ大統領以下が「ドル安願望」を抱えていることは気になるところである。

「改革保守派」キャス氏は「次期共和党政権」での活躍も

ミレニアル世代、その4人目。

政府の役職には就いてはいないが、保守系シンクタンク「アメリカン・コンパス」の創設者オレン・キャス氏(42歳)を挙げておきたい。自由貿易主義がアメリカの製造業を破壊して労働者を傷つけ、家庭やコミュニティまで崩壊したことを問題視する。「相互関税」における一律10%の関税は、彼の意見具申によるものだという。

ボストン出身でハーバード大学ロースクール卒。ベイン・アンド・カンパニーでコンサルタントとして勤務し、2012年大統領選挙ではミット・ロムニー選対において、国内政策の立案に従事した。以前からJ・D・ヴァンス副大統領やマルコ・ルビオ国務長官と親交があり、「改革保守派」をもって任じる。仮に2028年、2人のうちどちらかが次期大統領に当選するとしたら、高い確率で次期政権内にポストを得るだろう。

キャス氏、今年3月に国際交流財団の招聘で来日し、4月6日の「NHKスペシャル」 に登場し、朝日新聞や中央公論など多くの媒体でインタビューを受けている。ご覧になった方も少なくないだろう。日本滞在中に視察した「高専」にいたく感銘を受けた由で、製造業の復権を目指す気持ちが切なる証拠であろう。

以上、「四天王」は筆者による勝手な命名である。

単にトランプ政権内のミレニアル世代、ということであれば、ヴァンス副大統領は40歳、ピート・ヘグセス国防長官が45歳とか、もっと大勢挙げることはできるのだ。しかるに上記の4人は、いかにも第2期トランプ政権内の「気分」を伝えてくれるし、新世代の共和党スタッフとして今後も長く活躍していきそうである。逆に言えば、民主党側に同様な存在が見当たらないことが、今ひとつ物足りなく感じられる。

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