「『ぶぶ漬けどうどす?』と言われたら終わり」「住所で『洛中マウント』をとられる」噂のイケズ文化…京都人は本当に“意地悪”なのか?

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B:音楽サークルの先生が、みんなの前で言っていることと、2人きりになったときに言っていることが違っていて、驚いたということがありました。言葉どおりに聞いてはいけないと学んだ最初の経験でした。

なんでも鵜呑みにはしないで、ひょっとしたら無理して言ってくれていることもあるのかも?とつねに思いつつ受け取っておけば、大きな地雷は踏まずに済むのかなって。そして、こちらの気遣いが足りなかったことが判明したときは、「すみません」と素直に謝る。そうすれば、あとあとまで引きずる人はいないような気がします。ネチネチはしていないんですよね。

D:それはきっとBさんがちゃんとしてはるからですよ。ちゃんと気持ちを持った人には優しいんです。もてなしの気持ちがあるから、相手のことも大事に考えているのだと思います。

ぶぶ漬けどうどす
室井滋演じる義母(写真右)は老舗扇子店の女将で、義母との関係構築もなかなか難しい(© 2025「ぶぶ漬けどうどす」製作委員会)

“ブラックリスト”は共有されている

――紹介文化だとも聞きますが、そうなのでしょうか。

C:あるお店に取材を申し込んだ際、最初は「そうやねえ……」とこれまた曖昧だったのですが、紹介者の名前を出して「○○さんがぜひとおっしゃっていたのですが」と話したら、急に「ぜひ受けさせてもらいますわー」と態度が激変したことがあります。

A:人間関係はとても大事と思います。一人二人挟むと全員つながっているくらい、京都は狭い。“ブラックリスト”は共有されていると思ったほうがいいです。

B:こわい(笑)。

A:だからこそ誰に対しても礼儀を持って接したいですよね。これは京都に限ったことではないですが。

D:その密な人間関係が若い頃は嫌いでしたが、歳を重ねて逆に守ってもらえているのだと実感しています。

A:老舗の息子さんはたいてい同志社出身ですよね。

C:同志社の卒業生つながりが強いですよね。たとえば会社の社長さんには同志社出身の方が多いとも言われますよね。

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