朝食にグラノーラを食べる人はなぜ痩せないのか?日本人の体質的に糖質オフより脂質オフのほうがダイエットに有効な理由

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日本人を含む東アジア人は、もともとインスリンの分泌量が欧州系の人の半分から4分の1しかない。

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そうしたハンデを補うためか、東アジア人のインスリンは欧州系の人のそれよりもしっかり働いてくれるらしい(なかなか興味深い話ではある)。

一方、インスリンの分泌量が多く、インスリンの働きが低い欧州系の人が健康になるためには低糖質食が望ましい。

逆に、インスリン分泌量が少なく、インスリンの働きが高い東アジア人には、低脂質食が向いていることが示されたそうだ。

つまり日本人がダイエットしようとするなら、脂質の多いグラノーラは望ましくないことになる。

グラノーラの「お供」牛乳が厄介

しかも、ダメ押しとなる事実もある。それは、白米もグラノーラも、それだけを食べるわけではないということ。

白米には味噌汁、グラノーラには牛乳をつけるとしよう。味噌汁に豆腐とワカメを入れると、1杯で65kcal、糖質は約5g、脂質は約2g、食物繊維が約2gになる。

かたや、牛乳はコップ1杯で126kcal、糖質が9.9g、脂質が7.8g、食物繊維はゼロだ。

日本食品標準成分表
(出所)文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
図は、ご飯・味噌汁連合軍とグラノーラ・牛乳連合軍の栄養バランスを比較したものです。
グラノーラの朝食は、和朝食と比べて、食物繊維の量は大差ない一方で、脂質が多すぎます。
よぶんな脂質は体内で中性脂肪になり、そのまま体に蓄えられます。太るわけです。
なんといっても、中性脂肪はメタボリック症候群の診断基準に入っているくらいなのですから。(28ページより)

また、超加工食品であるグラノーラは、依存症になりやすいとも考えられるのだとか。

おやつとしてたまに食べるくらいにとどめるのがいいというが、いずれにしても、これまで信じて疑わなかったこととまったく異なっている。

*この記事の続き:「味噌汁orスープ」なら味噌汁にしないと損をする理由→大豆製品は中性脂肪を減らし、脂肪をつきにくくしてくれるダイエットの味方だった

印南 敦史 作家、書評家

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いんなみ あつし / Atsushi Innami

1962年生まれ。東京都出身。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。「ライフハッカー・ジャパン」「ニューズウィーク日本版」「サライ.jp」「文春オンライン」などで連載を持つほか、「Pen」など紙媒体にも寄稿。『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(PHP文庫)、『いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本』(日本実業出版社)『「書くのが苦手」な人のための文章術』(PHP研究所)、『先延ばしをなくす朝の習慣』(秀和システム)など著作多数。最新刊は『抗う練習』(フォレスト出版)。

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