スタバ、タリーズは紅茶専門店を拡大…飽和しつつある国内のカフェ業界で、コメダの和喫茶チェーン「おかげ庵」が勝ち組になれそうなワケ
一方で各地では、長らくファミレス業界を牽引してきたガスト・ココスにかわって、さほど脂っこくない、安心感のある和食を提供する「和食ファミレス」(夢庵・資さんうどんなどが入るか)が勢力を広げている。
「おかげ庵」はこのあたりのカテゴリーで和食ファミレスと競合しても、和食ファミレスvs和(なごみ)喫茶」として棲み分け、しっかり差別化することができるだろう。
もちろん、スタバやタリーズの紅茶業態とも、差別化することができている。「次なる一手」として、各社が新業態を作ろうと模索するなかで、コメダHDだけは長い時間をかけて育ててきた業態を、ここに来て拡大に移すことができる状況なのだ。

そして、「純喫茶」は東南アジア系のインバウンドに受けが良く、東京・虎ノ門の「喫茶ヘッケルン」、京都・三条の「スマート珈琲店」などには、いつも観光客の行列ができている。
今後の海外進出で、先行するスターバックスにコメダ珈琲店が食い込むには、純喫茶のテイストを持つ「おかげ庵」と「コメダ」の二枚看板で独自のブランディングを図ったほうが、現地で浸透しやすいだろう。
出店攻勢はあんまりなさそう?
もっとも、純喫茶という少々ニッチな文化に根差した「おかげ庵」が国内の多量出店に向くかどうか、正直わからない。
現実的には、コメダHDが研修先となる直営店を各地で立ち上げたうえで、コメダ珈琲店のフランチャイジーに「『おかげ庵』、やってみませんか?」と、打診してみるところから始まるのではないか。
おいしいもの・和食というカテゴリーからはみ出した、コメダ珈琲店にそっくりでも、ちょっと変わったチェーンストア「おかげ庵」。6月26日の「川崎西口店」オープン以降の出店未定(コメダHDに確認)ではあるが、国内外の「和食需要」にどこまで食い込んでいけるのか?
後半記事「平気で1500円超え『コメダ』それでも愛されるワケ」では、「おかげ庵」の姉妹店・先輩格である「コメダ珈琲店」の経営ノウハウと課題を、読み解いていこう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら