最近は同僚からの労組への期待も感じるようになった。少なくとも今は、転職するわけにはいかない。

ダブルワークをした日、ナオキさんの夜は遅い。帰宅は23時を過ぎる。歩数計のカウントが2万歩に達することも珍しくない。日中は体育館よりも広い倉庫を歩き回るうえ、工場への移動は電車を使っているからだという。ナオキさんは「最近は疲れが取れにくくなりました」と苦笑する。
家族3人・1週間で3500円の食事
一方で新たな楽しみもできた。妻が「1週間で3500円」とうたう節約レシピ本を買い、献立を考えてくれるようになったのだ。
ある夜のメニューは、安価な鶏むね肉を使った「甘酢マヨチキン」。
小松菜の煮びたしや、チヂミなどの副菜も付く。ナオキさんは「ほかにも鶏肉とキャベツのみそ炒めとか、甘辛い味付けのそぼろ三色丼とか。どれも節約しているとは思えない、満足感が半端ないんです」と相好を崩す。
つかの間の、ささやかすぎる楽しみである。

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