京王線「グリーン車」からライナーまで名車の軌跡 実は全国でも超レアな「軌間」、知られざる廃線も

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創業時には路面電車タイプの車両が走っていた京王は、戦後に急速な発展を遂げることとなった。その歴史の中で、引退から30年近く経った今も名車として語り継がれる5000系(初代)などさまざまな名車が生まれた。

昔の京王といえばアイボリーに赤帯の電車を思い起こす人が多いだろうが、その一世代前の塗装はグリーンだった。現在走っているラッピング電車「高尾山トレイン」の色だ。この塗装が標準だった時代の代表格といえる車両が2000系・2010系で、1957年に運転開始。前面デザインは当時流行の「湘南窓」だった。

京王 2010
緑色の京王線の代表的車種だった2010系(撮影:南正時)
京王2700
「グリーン車」の仲間の1つ、2700系。2000系と同じ「湘南顔」だがこちらのほうが登場は早く1953年にデビューした(撮影:南正時)
【写真】かつての「グリーン車」をイメージしたカラーリングの「高尾山トレイン」

歴史的名車「初代5000系」

次いで1963年に登場したのが歴史に残る名車、5000系(初代)だ。パノラミックウィンドウの前面デザイン、アイボリーに赤帯の優美な姿で京王のイメージを刷新し、特急の運転はこの車両のデビューとともに始まった。1968年には冷房を搭載した車両が登場し、これは関東私鉄初、ロングシートの通勤電車としては日本初の冷房車となった。

京王5000 5716
快速新宿行きとして走る5000系。写真の5716編成は1969年に初の改造冷房車となった(撮影:南正時)
【写真】富士急、一畑、伊予鉄など各地の地方私鉄で活躍する元京王5000系

5000系は京王から引退後は各地の地方私鉄に譲渡され、現在も一畑電車や伊予鉄道などで健脚ぶりを発揮している。だが、富士急行(富士山麓電鉄)では2024年に引退。長い名車の活躍もそろそろ終焉が見えつつあるようだ。

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