一方の三井物産連合は、入札で勝つために他事業者とは違う一手に出た。採用したのは、米GEベルノバ社が開発中の最新鋭機(同1万8000キロワット)だった。
他事業者よりもさらに単機出力の大きい風車を採用し、より少ない基数で大きな発電設備総出力を実現するとしたのだ。実際、三井物産連合の示した計画は、インベナジー・ウインドより風車の基数が少ないが、発電設備総出力は上回っている。これが三井物産連合の勝因の1つとなった。

風車が開発中止に
だが、三井物産連合が落札してから程なく、GEベルノバは1万8000キロワット機よりも一回り小さい中型機に集中するという方針を公表。1万8000キロワット機の導入が決まっていた米国のプロジェクトへの供給も撤回した。
この方針変更の影響に関し、東洋経済が三井物産に問い合わせたところ、「メーカー側の開発が遅れており、今後の調整により(風車の)変更の可能性がある」(今年3月時点)と回答していた。
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