3年契約の2年目が終了「東京でフォーミュラE」は興行として成功と言えるか? いち観戦者の目線で見た「東京E-Prix」のリアル
筆者は今回、事前にチケットを購入しておらず、わずかながら用意されている当日券を買おうと思って来場したが、土曜日は大雨だったためスタンドでの観戦を諦め、チケットを買わずにこのファンビレッジで過ごすことにした。

このファンビレッジでは、フォーミュラEマシンの展示や解説、シミュレーターによるレース体験、さらにタイヤ交換チャレンジのようなアトラクションなどを実施。さらに、メインステージではアーティストによるライブや演劇のパフォーマンスなども行われた。
これはアーティストや演劇のファンにフォーミュラEを知ってもらうだけでなく、フォーミュラEファンにアーティストや演劇を知ってもらうきっかけにもなる。国内レースではアーティストや演劇のパフォーマンスは多くないため、興味深い試みだ。

食事に関してはフードトラックが多く出店しており、お昼時は多少の混雑はあったがそれほど困った印象は受けなかった。なにより多くの机と椅子が用意されていたことでゆっくり食事ができた。屋外サーキットには机や椅子、屋根が少なく、お昼時に難儀することも多いため、嬉しい環境だ。
「楽しさ」だけでなく「安心」も
東京E-Prixと一般的なサーキットイベントとで、もっとも違いを感じたのが、「スタッフの多さ」である。
インフォメーションも何カ所も設けられていたほか、「何かあれば助けます」という意味のロゴがプリントされたTシャツを着たスタッフが、会場内のいたるところにいた。救護スタッフが場内を巡回していたのも、国内レースとは違う点だ。

サーキットにはもちろん救護室が用意されているが、救護スタッフが来場者のいる場所を巡回している姿は初めて見た。
実際、高齢の女性が転倒してしまったのか頭部を手で押さえている場面を見かけたが、通常の案内スタッフだけでなく、救護スタッフがすぐにかけつけ怪我や意識の有無などを確認していた。
怪我や熱中症などで気分が悪くなった場合に、どうすれば救護室に行けるのか。これまで考えたことのない場面に遭遇したため、非常に考えさせられた。
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