「人生100年時代」長い老後を生きるのに、同世代の友人ではなく「若い友人」が重要となる2つの理由

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友人関係について「投資」や「リスク」という言葉を用いると、人間らしい繊細な感情ではなく、冷たい経済分析の話をされているように感じる人もいるかもしれない。そのような人たちに強調したいことがある。世代を超えた人間関係は、格別の人間的な温かみを伴い、双方に恩恵が及ぶのだ。

理由② 世代を超えた友情はお互いに良い影響がある

老人ホームで暮らす高齢者が幼い子どもたちの施設を訪問すると、お互いに好ましい影響がある。高齢者住宅で(家賃無料で)高齢者と一緒に生活した大学生たちも、同様のことを述べている。

世代の垣根を越えた好ましい人間関係は、しばしばハリウッド映画の題材にもなってきた。『ベスト・キッド』『愛しのグランマ』『カールじいさんの空飛ぶ家』など、作品のジャンルもさまざまだ。

年齢の離れた人同士の友情は、エバーグリーンの世界においてはことのほか大きな価値がある。子どもが少ない家庭では、どうしても世代の垣根を越えた人間関係の比重が高まるし、若い友人と親しくつき合うことは、高齢者に心理面で再生をもたらす。

また、平均寿命が延び、出生率が下がる世界では、異世代同士の友人関係は、個人にとって恩恵があるだけでなく、社会の一体性をはぐくむうえでも推奨されるべきだ。

アンドリュー・スコット ロンドン・ビジネススクール経済学教授

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Andrew Scott

ロンドン・ビジネススクール経済学教授。ハーバード大学とオックスフォード大学で教鞭を執った経験もある。ロンジェビティ(長寿)フォーラムの共同創設者であり、スタンフォード大学ロンジェビティ(長寿)センターのコンサルティング・スカラーも務める。共著に、世界的なベストセラーになった『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』などがある。ロンドン在住。

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