認知症リスクも下げられる! 少しの工夫で「5つの脳力」をアップできる"新聞の正しい読み方"2つ

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ほとんどの人は「Bさん」と答えると思います。ところが、脳の画像を調べてみると、萎縮が大きいのはAさんなのです。なぜ、脳の萎縮が進んでいるAさんがしっかりしていて、Bさんの認知機能は低下しているのか。それは、脳細胞に秘密があります。

人が年齢を重ねると、脳細胞の中にある神経細胞は、少しずつ減っていきます。一度減った神経細胞は元には戻らないので、脳の萎縮が起こります。すると認知機能が低下していきます。

しかし、人間の脳は、とてもよくできています。神経細胞の数が減っても、残っているほかの神経細胞が鍛えられていれば、脳の役割をカバーしてくれるのです。

つまり、Aさんのほうが高齢なので脳は萎縮していたが、残りの神経細胞が鍛えられていたので、Bさんよりもしっかりしていたのです。

このように、普段から脳の神経細胞を鍛えておけば、認知症の発症リスク、認知機能の低下を防ぐことができます。

新聞を「正しく」読めれば認知症リスクを下げられる

そこで私が提案しているのが「新聞を読む」ことです。新聞を読むと、短期記憶力、集中力、注意力、基礎思考力、意欲など、5つの脳力が鍛えられます。

同じ活字であっても、本や雑誌とは違って、新聞にはさまざまなジャンルの記事が掲載されています。

興味のある情報だけでなく、興味のない情報や、知らない情報を知ることもできるので、脳にはより刺激的です。まんべんなく脳を使うことで、脳の血流もよくなります。

また、テレビとは違って、新聞は"ながら"では読めません。

集中して、何かを読んで考えることは、脳のはたらきをよくしてくれます。実際、患者さんを診て、新聞を読む習慣がある人は認知機能があまり低下していない、または、症状の発症や進行が遅いことを実感しています。

いままで新聞を読んでいなかった人に新聞をすすめると、症状の進行が遅くなったという経験もあります。もちろん、これは私の主観ではありません。

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