「大阪モノレール延伸」実際どれだけ進んでいるか 開業後は「6社10路線」をつなぐ一大バイパスに

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沿線には大阪国際空港(伊丹空港)や大阪大学、万博記念公園とその敷地内に開設されたサッカースタジアム、さらにはショッピングモールや映画館、水族館を備えた大型複合施設「EXPOCITY」など、集客施設が多数立地。駅で眺めていると、ラッシュ時だけでなく昼間時間帯や土休日も、多くの人々が利用しているのがわかる。

輸送人員はその後もほぼ右肩上がりで増加を続け、2019年度には4930万人を超えた。コロナ禍を受けて翌2020年度は3600万人弱へと落ち込んだものの、順調に回復。直近の2024年度は4960万人とコロナ禍前を上回り、史上最高となった。5000万人を達成するのも時間の問題だろう。

大阪モノレール
本線と彩都線が分岐する万博記念公園駅。軌道桁が複雑な形を描く(撮影:伊原薫)

2007年に全線開業した彩都線

とくに筆者が注目するのは、彩都線の利用状況だ。全線開業した2008年度は4駅合わせて1日平均約6700人だった輸送人員が、2024年度は約1万2600人と1.9倍にまで伸びている。

しかも、線内の公園東口駅近くにある万博記念競技場は、2015年までプロサッカーチームのガンバ大阪がホームスタジアムとして使用。翌年以降はその観客が利用しなくなったにもかかわらず、ここまで伸びているというのは驚きである。

これを受け、開業当初から長らく本線の半分だった日中時間帯の列車本数も、現在は本線と同数に増加。平日の朝と夕方以降はほぼ全列車が本線へ直通するようになった。終点・彩都西駅の周辺に広がる「彩都」こと国際文化公園都市の開発は思うように進まなかったが、彩都線の利便性は格段に向上している。

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