「避難所に行けば安心」は間違い…？ 水害時に命を守る“本当の避難”と、100円ショップでも揃う《防災ポーチ》と《非常用トイレ》のすすめ

人は異常が起きても「自分は大丈夫」と思う正常性バイアスや、「みんな逃げてないから大丈夫」と周囲の行動に合わせる多数派同調バイアスが働きがち。異常を感じたら率先して避難し、周囲の人にも呼びかけてあげることが大切です。

（図：『すごすぎる天気の図鑑 防災の超図鑑』より）

国土交通省の「わがまちハザードマップ」には、自治体ごとに用意されたハザードマップのアクセス先がまとめられています。命に危険が迫っているとき一時的に避難する避難場所の位置や、危険度に合わせた行動などを知っておきましょう。

自宅や勤務先などがハザードマップで「家屋倒壊等氾濫想定区域（河岸侵食）」にあたり、台風や大雨が迫っている状況では、浸水前に安全な避難場所などに移動する「水平避難」が必要になる場合もあります。

これに対し、屋内のより高い場所で安全を確保する「垂直避難」は、すでに浸水が始まっている場合の避難です。川の氾濫で家が壊れず、床の高さがハザードマップの想定浸水深よりも高く、浸水が長く続かない場合は、垂直避難も選択肢のひとつです。

ただし、浸水する前に水平避難をしておくのがベスト。線状降水帯などにより、夜間に集中豪雨に見舞われる恐れもあります。周囲が明るく状況が悪化する前に避難を完了し、自分と家族の安全を確保しましょう。

避難時の「防災バッグ」と持ち歩く「防災ポーチ」

災害時に避難する際に持ち出す「防災バッグ」には、自分や家族に必要なものを選んで入れましょう。避難が数日に及ぶ可能性を踏まえ、飲料水と食品（缶切り不要の魚の缶詰や魚肉ソーセージ）、衣類やタオル、ゴミ袋などの日用品、衛生用品の携帯トイレや救急セットなどがあると安心です（詳しくは画像を参考にしてください）。

（図：『すごすぎる天気の図鑑 防災の超図鑑』より）

防災バッグをコンパクト化した「防災ポーチ」をつくり、普段からカバンに入れて持ち歩くのもおすすめです。セットで売っているもののほか、絆創膏や飴など、好みのものを入れればOKです。日ごろの備えとして、お子さんの防災ポーチにはSOSカード（名前、生年月日、家族の連絡先、アレルギーの有無、常備薬の種類などを記入したもの）も入れるとよいでしょう。