町田啓太、鈴木伸之、岩田剛典… LDHの俳優陣を支える「女性エージェント」凡事徹底の営業術

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15年間在籍したLDHでは一貫して俳優部門のマネージャーを務め、町田啓太、鈴木伸之、岩田剛典らが映画・ドラマに活躍の場を広げる足掛かりを築いた。俳優部門の部長を経て、2022年にはLDHで女性初の執行役員に就任した。

2024年末をもってLDHを退職し、独立。業務委託の形で塩野瑛久、前田拳太郎などLDH所属の約30人の俳優の営業を継続するほか、水上、齋藤潤、増子敦貴など気鋭の若手俳優のエージェントを一手に担っている。

近藤さんが担当している水上恒司(左)と齋藤潤(写真:Gifted提供)

前田は、デビューとほぼ同時に『仮面ライダーリバイス』(テレビ朝日)のオーディションで主役を射止めたシンデレラボーイ。その後も数々のテレビドラマに出演しているLDH期待の俳優だ。それらのキャスティングはすべて近藤さんが決めている。

映画『カラオケ行こ!』で「第48回日本アカデミー賞 新人俳優賞」を受賞した齋藤は、今年から近藤さんがエージェントを担当する若手俳優。2024年には『からかい上手の高木さん』『室井慎次 敗れざる者』など4作品に出演し、7月にはテレビドラマ『ちはやふる‐めぐり‐』(日本テレビ)が放送される。今年で18歳を迎える、未知の可能性を秘めた逸材だ。

彼らのほかにも、近藤さんのもとには若手俳優のエージェントの相談が次々と寄せられているという。

30人のスケジュールを即座に回答する「鬼即レス」

「記事になるような派手な話はぜんぜんないんですよ。本当にすみません……」

実際に会って話を聞いてみた近藤さんは、こちらが拍子抜けするほど謙虚だ。言葉を選ばずに言うと、インタビュアー泣かせでもある。しかし、その謙虚さに、目立たないところでタレントを支える「裏方」のプロとしての姿勢が垣間見える。

結論から言うと、確かに彼女の話には、仕事を獲得するユニークな秘策はほとんど登場しない。こまめに連絡する。問い合わせにはすぐ返事をする。俳優とは密にコミュニケーションをとる。いわゆる「凡事徹底」というやつだ。

ただ、その「凡事徹底」ぶりが尋常ではない。そこに近藤さんの仕事の流儀がある。

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