ひっそり35店舗まで拡大しているタリーズの「紅茶店」。「席間はかなり広々」「新しい紅茶体験を提供」など、普通のタリーズとの"違い"を解説

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2013年、セブン-イレブンが発売した淹れたてコーヒー「セブンカフェ」によって、「コンビニコーヒー」はすっかり生活の中で馴染み深いものになった。今回はそれの紅茶バージョンのようだ。これによって人々にとって紅茶がより身近なものになれば、紅茶カフェにとって大きな追い風だ。

セブン-イレブンがコーヒーの裾野を広げた。次は紅茶も?

コーヒーの「セブンカフェ」が登場した当初、100円という手に取りやすい価格や淹れたてのおいしさがウケてたちまちヒットとなり、他社もすぐに追随。コンビニコーヒーが盛り上がっていったが、その当時、筆者は複数店舗を展開するコーヒー企業の社長にインタビューをしたことがある。

その店はこだわりの自家焙煎コーヒーをコンビニよりもずっと高い価格で提供していたので、当時、出始めていたコンビニコーヒーについてどう思うのか聞いてみた。脅威と捉えているかと思いきや、答えは「コーヒーの裾野が広がるので大歓迎」ということだった。

実際に10年後の今、その通りになっているように思う。コンビニで手軽に淹れたてコーヒーが買えることでコーヒーを飲む習慣がついた人も多いだろう。習慣になればその人の中で味の基準が生まれ、より本格的なコーヒーも飲んでみたいと思った人も少なくないはず。

ちょうど2010年代半ばはコーヒーの「サードウェーブ」が来た時代と言われていたが、その際にもてはやされていた高品質なスペシャルティコーヒーは一部のギークのものだった。

今やスペシャルティコーヒーを扱う店は格段に増えている。当時からそのギークであった筆者は、最近はコーヒーショップなどに行き他のお客の注文の様子などを見ていると、昔と比べてコーヒーに知識のある一般の人も格段に増えていると感じる。

コーヒーの裾野は十分に広がった。次に企業は紅茶に熱視線を送っている。コーヒーと同じようにコンビニで手軽に飲めるようになったことで紅茶のおいしさを知った人が、紅茶のカフェへと足を運ぶようになるだろう。

そういう意味でも紅茶業態の旗艦店をオープンし、展開を本格化させたタリーズはタイミングがいいのかも。

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大関 まなみ フードスタジアム編集長/飲食トレンドを発信する人

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おおぜき まなみ / Manami Ozeki

1988年栃木県生まれ。東北大学卒業後、教育系出版社や飲食業界系出版社を経て、2019年3月より飲食業界のトレンドを発信するWEBメディア「フードスタジアム」の編集長に就任。年間約300の飲食店を視察、100人の飲食店オーナーを取材する。
Instagram:@manami_ohzeki

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