「地方ではポケモンGOがしにくい…え、イオンモールでできるの!?」 イオンとポケモンGO「4年ぶり復縁」の”深い狙い”

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その意味では、コロナ禍も収束した今、地方部でのプレイヤーを増やす施策の一つとしてイオンとのパートナーシップを再契約することはアリだろう。

むろん、イオンモールにジムが増えたからといって完全に都会・地方格差が無くなるわけではないが、「現状よりはマシ」になることは間違いない。 

飽和するショッピングモール戦争を勝ち抜くツールに?

一方で、イオンモール側のメリットも見逃せない。というよりむしろ、イオンモール側のメリットほうが大きいのではないか、と個人的には考えている。

メリットは2つ。

① ショッピングモール間のシェア争いで優位に立てること
② 既存の「イオン・ウォーキング」の活用ができること

である。

まず指摘できるのは、「ポケモン」というIPの利用がショッピングモール戦争の中で強力な集客エンジンになることだ。

実は、イオンモールを含めて、ショッピングセンター(SC)/モールの数は「天井」を迎えつつある。日本SC協会によれば、国内のモールを含めたSCの数は2018年の3220を境に減少を続けている。2000年代以降、商店街や百貨店といったあらゆる商業施設を凌駕し、日本の商業施設の「王者」だったSCは、今や減少傾向にあるのだ。

筆者は地方のショッピングモールなどをしばしば訪れるが、確かに地方部では「イオンの食い合い」状態も見られ、空きテナントだらけの寂しいモールも多い。

つまり、モールも新しさやテナントの量と質で個性を出さなければ淘汰される時代が到来している。 

ちなみにイオンモールのメイン客層は「休日に訪れる30〜40代の子育てファミリー」(イオンモールHPより)で、ファミリー世代にとってポケモンはきわめて集客効果の高いIPだろう。今回のパートナーシップでは、Pokémon GOのみならず、「ポケモンセンター」も含めたコラボになるので「ポケモンを集客エンジンに」という姿勢が透けて見える。

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