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「特別養護老人ホーム」で起こる需給のミスマッチ。空室も出ているのに待機者が生じる理由とは

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  • 大月 えり奈 ルポライター・カメラマン・社会福祉士

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(写真:genzoh / PIXTA)
高齢化社会の日本で介護のニーズは高まるばかりだが、人手や財源は不足している。本特集では住む場所や経済力、どんな施設を選ぶかによって生まれる「介護格差」に迫る。

比較的費用が安いとされる特別養護老人ホーム(特養)。厚生労働省によると、全国の入所待機者(要介護3以上)は約25万3000人(2022年調査)。

だが東京などの都市部では空室も出ている。23区内でも部屋のタイプによっては空床率が50%前後のところもあるという。特養の部屋には「ユニット型個室(個室)」と「多床室」があるが、その2つで需給ギャップが生じているのだ。

厚労省はプライバシーなどの観点から特養の定員の7割を個室にする目標を掲げる。ところが主に費用の面からニーズが高いのは多床室だ。結果として、多床室には待機者が続出し、個室は空床という事態が生まれている。

厚労省が示す特養の1カ月の自己負担額の目安では、要介護5の人が個室を利用した場合は約14万3980円で、多床室は約10万6930円。実際には各種加算や減免制度などで変わってくるが、年金受給額が月10万円前後の人にはこの費用の差は切実だ。

待機者の属性は?

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