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ミニにジャガー、ランドローバー…過去と現在を比較して見る「英国車は難しい」と思うワケ

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  • 森口 将之 モビリティジャーナリスト
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2024年に発売が開始となったEVスポーツの「サイバースター」(写真:MG Motor)

中国資本となったことに複雑な気持ちを抱く人もいるかもしれないが、英国ではHSが昨年の販売台数ベスト5に入っており、母国では好意的に受け止めているユーザーも多いのかもしれない。

同じ中国資本の英国ブランドとしては、現在ジーリー・グループ傘下のロータスもある。

こちらはライトウェイト・スポーツカーの傑作として親しまれてきた「エリーゼ」が生産を終え、ガソリンエンジンのスポーツカー「エミーラ」が残るものの、主力モデルはEVのスポーツセダン「エメヤ」とSUV「エレトレ」となった。

現在の主力モデルであるEVセダンの「エメヤ」(筆者撮影)

この2台はいずれも全長5m以上、全幅2m以上と大柄なボディを持ち、EVということもあって車両重量は約2.5tにもなる。「エリーゼとの共通項が見当たらない」を思う人も多いのではないだろうか。

ただしロータスは、創業者のアンソニー・コーリン・ブルース・チャプマンが陣頭指揮を執っていた頃から、前衛的かつ独創的なクルマづくりが魅力であり、今回のように車格を一気にレベルアップさせたこともあった。

1990年代からロータスのイメージを牽引してきた「エリーゼ」(筆者撮影)

長く愛された「エスプリ」の面影

1970年代に入って、それまでの「エラン」や「ヨーロッパ」に代えて、「エリート」「エクラ」「エスプリ」の3兄弟を相次いで送り出した頃だ。

バックボーンフレームに直列4気筒エンジンというメカニズムは継承しながら、ボディサイズが一気に拡大され、デザインもモダンになった。スポーツワゴンのエリートはあまり評価されなかったようだが、エスプリは改良を重ねながら30年近く販売を続けた。

「エリーゼ」以前にロータスの主力であった「エスプリ」。手前が初期、奥が後期のモデル(筆者撮影)

筆者も何度かドライブしたことがあるが、とりわけハンドリングの素晴らしさは、モデルライフの後期に至ってもまったく色褪せていなかった。実力の高さがあったからこそ、長きにわたりロータスを支え続けることができたと思っている。

ジーリー傘下に入ってから生まれた2台のEVのうち、スポーツセダンのエメヤのデザインには、エスプリの面影が残っていると感じた。世界的にEVシフトは停滞ムードであるため、ロータスの先行きがどうなるかはわからないが、「トレンドに乗って電動化しただけではない」と、筆者は考えている。

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【デザイン改革の成功例「レンジローバー・イヴォーク」】

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