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日本で「子持ち様」論争が過熱する根本原因 敵は出産の可能性がある女性ではない

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  • 内田 舞 小児精神科医、ハーバード大学医学部准教授、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長
  • 塩田 佳代子 感染症疫学者、獣医師、ボストン大学公衆衛生大学院グローバルヘルス学科アシスタントプロフェッサー

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日本で「子持ち様」論争が起きる背景と、誰もが生きやすい社会を実現するためのヒントを探ります(写真:Fast&Slow/PIXTA)
SNSで蔓延する「子持ち様」という言葉。子育て中の人が特別扱いされているという批判が過熱する背景には、社会のシステムがその負担を個人に押し付けている現状も見えてきます。
本記事では、ハーバード大学小児精神科医で3児の母・内田舞氏と、ボストン大学感染症疫学者で2児の母・塩田佳代子氏による『仕事をしながら母になる 「ひとりじゃないよ」心がラクになる思考のヒント』から一部を抜粋・再編集。日本で「子持ち様」論争が起きる背景と、誰もが生きやすい社会を実現するためのヒントを探ります。

日本の女性はもう十分頑張っている

内田:塩田先生は感染症疫学者として、私は小児精神科医として、どちらもアメリカで働く道を選びました。もちろん、お互いに違う部分はたくさんあるけれど、共通点もありますね。

たとえば、子育てをしながら仕事を続けていること。また、生い立ちも、私は日本、アメリカ、スイスの3カ国で育ちましたが、塩田先生も小学校時代の3年間を南アフリカ共和国で送られたのですよね。海外に根ざした生活があるからこそ見える日本の良さや問題点について語ってきたこと、そして、日本が大好きで、日本人、とくに日本の女性たちを応援したい気持ちが強いというあたりは、大きな共通点ではないでしょうか。

日本の女性たちは、結婚している人も独身の人も、子どもがいる人もいない人も、みんなそれぞれの状況で本当に頑張っています。その努力が周囲から正しく評価され、自分でも誇りに思えるようになってほしい。誰であっても自分らしい輝きを探求できるような社会になってほしいと、心から願っています。

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【日本の女性たちの働く環境】

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