「世間体との闘い」2児の不登校で手放した親の見栄、“頑張る”をやめたことで母は子どもの才能に気づいた

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

なぜそうなるのか真由美さん自身もその時はわからなかったそうです。しかし、今になって思えば、自分が楽しく生きていなかったから、子どもが楽しそうにしているのが嫌だったのだろうと当時を振り返ります。

「親や世間を気にして、私が自分を満たすことができていないからだ」そう気づいた真由美さんは真剣に自分自身に向き合い始めます。

自分が変わると子どもが変わった

真由美さんはいろいろなことを「これは自分が本当にやりたいことなのか」と考えるところから始めました。たとえば「料理や掃除は主婦や母親としては大事だけれど、自分はそうじゃない」と正直に認めることからです。

そして本当に自分がしたいことを考えて、小さなことでも自分のやりたいことをしていきました。すると、それをさせてもらえる環境に感謝の気持ちが湧いてきます。自分で自分を満たすことを始めたら、子どもへの見方も変化。子どもの“ある“に目を向けるようになりました。

「私の息子は、ものすごく好奇心が旺盛でなんでも調べたがるんです。サービス精神も旺盛です(笑)。娘は、協調性があって友達思いの優しい子なんです。子どもには個性があります。得意なこともあれば苦手なこともあります。私は“できない“ことを“できる”ように導いてやるのが親の仕事だと思っていました。でも次第に、できないことがあるってそんなにいけないこと?と思うようになったんです」

こんなふうに話す真由美さんは、子育てはもちろん料理も掃除もちゃんとされるお母さんです。でも、世間一般の見方から距離を置き、「それは私には重要じゃない」と自分の気持ちを優先させたんですね。

「今は子どもにできないことがあっても、できることもたくさんあるよねと思うようになりました。“ある“を見て、その子の個性を伸ばしたほうが幸せだよねって。その頃から娘の話も笑って聞けるようになったんです」

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事