コンゴ民主共和国が「コバルト」の輸出を一時停止 過剰生産で相場急落、供給絞り価格の安定狙う

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コンゴ民主共和国には世界のコバルト資源の5割超が集中している。写真は中国企業のCMOCが運営する鉱山の採掘現場(鉱山運営会社のウェブサイトより)

世界最大のコバルト産出国であるアフリカのコンゴ民主共和国(旧ザイール)が、コバルト製品の輸出の一時停止に踏み切った。

同国政府の鉱山省が2月24日、コバルト製品の輸出を4カ月間禁止すると発表した。この措置は同国のすべてのコバルト生産者に適用されるが、コバルトの採掘や精錬に関しては制限されない。

アフリカ大陸の中央部に位置するコンゴ民主共和国は、世界屈指の銅とコバルトの鉱脈を持つ。銅の推定資源量は全世界の約15%に相当する7500万トン、コバルトは同50%を超える450万トンに上る。

3カ月後に効果を検証

高容量のリチウムイオン電池の正極材などに使われるコバルトは、世界的な脱炭素のムーブメントを支える重要鉱物だ。

今回の輸出停止措置の目的について、コンゴ鉱山省はコバルト市場の安定化、世界的な供給過剰への対応、サプライチェーンに対する管理監督の強化、国内での鉱石加工の促進などを挙げた。

なお、同省は輸出停止から3カ月後に効果の検証を行い、その結果に応じて措置を修正または解除するとしている。

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