無名でも石田衣良氏とつながった! プロインタビュアーが語る「会う力」の奇跡 トップランナーと仕事するチャンスは誰にでもある
5年ぶりに再会した衣良さんは相変わらず気さくに接してくださり、物腰もやわらか。前回同様、インタビューは終始リラックスした雰囲気のもと進みました。しかし、前回と違ったのはインタビュー後です。
僕が漠然と思い描いていた「本の世界を盛り上げるためのコンテンツ」の話をすると、衣良さんは驚くほど真剣に耳を傾けてくださったのです。実は彼自身も出版界の未来を案じており「事態を打破するために何かできないか。新風を巻き起こせないか。ずっと考えていた」とのことだったのです。
気付かないうちに、僕たちはその場でああでもないこうでもないと「企画会議」を始めていました。こうして生まれたのが現在も続くインターネット番組『大人の放課後ラジオ』です。
耳を疑った一言
後年、衣良さんにうかがったことがあります。
「どうしてあの時、一緒にプロジェクトを始めようと思ったのですか」
彼と一緒に仕事をしたいと思う人はそれこそ星の数ほどいるはずです。それなのになぜ無名の自分と……? 衣良さんから返ってきたのは何ともシンプルな答えでした。
「今まで本気でそんな提案をしてくれた人がいなかったからだよ」
一瞬、耳を疑いました。しかし彼がこういう時に冗談を言わないことは、これまでのお付き合いから良くわかっていました。
「もちろん業界の内外問わず優秀な人はたくさんいるけれど、多くの人が組織の中ではなかなか自由に動けず、挑戦もしにくくなっているように感じるんだ。だから洋平くんのように何にも縛られず、独立した立場で積極的に行動できる人は稀少なんだ」と衣良さん。
過分なお言葉に恐縮しつつも、素直な喜びと驚きもありました。それは自分のように業界のイロハや常識を知らない素人でも、一度直接お目にかかることができれば、彼のようなトップランナーと何かをご一緒するチャンスはあるということです。
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