無名でも石田衣良氏とつながった! プロインタビュアーが語る「会う力」の奇跡 トップランナーと仕事するチャンスは誰にでもある

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何者でもない一個人からのいきなりの連絡にもかかわらず、秘書の方のとてもていねいな対応は以前と全く変わらず。数日後には取材快諾のお返事をいただくことができました。

出会いからまた「新しい夢」が生まれる

そして実現したインタビュー。3年前以上に盛り上がり、取材後には番組への応援メッセージまでいただくことができました。その時は感謝とともに、なぜ自分のような者にここまでしてくれるのかと恐縮したものです。

石田衣良さんのインタビュー
(画像:You Tubeチャンネル「LIFE UPDATE │ YOHEI HAYAKAWA」より)

今になって思うのは、どんな分野であれ第一線に立ち続けている方の多くは、不器用でもがむしゃらに何かに取り組んでいる人を応援したり、おもしろがったりしてくれるメンタリティを持っているのでは――ということです。

この時の僕は、どこか受け身で取材に臨んでいた会社員時代とは180度異なる状況。アポ取りから準備、本番まで全てを自分一人で臨みました。365日、背水の陣。少なくとも本気度だけは伝えられたのではないかと思います。

そんな夢のようなインタビューが実現し、終わりに差しかかる頃、僕はまたひとつ夢を見てしまいました。それは、「いつか衣良さんと何か一緒に仕事がしたい」。とても抽象的でしたが、取材のような単発の関わりではなく、継続的にご一緒できる何かをしたいというイメージだけはありました。

しかし、いかに図々しい僕とはいえ、その場でその想いは口にしませんでした。当日の僕はその日の取材がすべて。その先のことまで準備はできていませんでした。

正直「この場で何かをひねり出さないと、もうお目にかかる機会はないかもしれない」との不安もありました。しかし僕には、その場で彼を納得させるような企画を出す力は残念ながらありません。はやる気持ちをおさえ、「今はその時ではない」と、ご自宅を後にしました。

「その時」が来たのは、5年後のこと。僕は前年末に出た彼の新刊を読みながら「今かもしれない」と感じました。それは文字通り感覚的なものに過ぎません。見えていたのは「本の世界を盛り上げるためのコンテンツ」というビジョンのみで、企画レベルにまでは落とし込めていませんでした。

ただ一方で、「新刊に関するインタビュー」ならばお役に立てるかもしれないとも思いました。そこで僕は3度目のインタビューを依頼しました。秘書の方が僕を覚えていてくださったこともあり、新年早々彼にお目にかかる運びとなりました。

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