ここ知ってる?京都の意外な「鉄道スポット」4選 鉄道博物館だけ見て帰るのはもったいない
ジオラマは毎日ご主人がメンテナンスしているそうで、列車はスルスルと動く。フロアを担当する奥さんといくつか会話を交わしたが、厨房にいるご主人は寡黙で、たまに手が空いたときに、厨房側にあるスイッチャーを操作している。
特等席に座り、お店のおすすめとあった「ハンバーグ定食」をいただく。自家製ハンバーグはやわらかく、ソースは本格的な味で、大変おいしかった。見ていると次々とお客さんが入ってきて、常連さんも多いお店のようだ。
もともとはうどん屋さんだったそうで、メニューにうどんが多いのも納得がいく。
4:EF66がお出迎え「パン・オ・セーグル」
最後に紹介するのはJR木津駅から歩いて7分ほどにある「Pain Aux Seigle(パン・オ・セーグル)」。ガラス張りのお店の壁越しに、車体が見える。

こちらに初めて訪れたのは2019年のこと。パン屋さんの店内に、EF66形電気機関車のカットモデルが置かれていると知り、実際に見に行ったのだった。
そのときは「はやぶさ」のヘッドマークを付けていたが、ほかにもたくさん種類があり、春は「さくら」のヘッドマークが掲示されたりするらしい。「富士」のヘッドマークは、2024年に新しく作ったお気に入りだそう。
私がブルートレインに初めて乗車したのも「富士/はやぶさ」だったから、EF66は大変思い入れのある機関車だ。屋根がある室内、パンのいい香りが漂う中で保存されているこのEF66は、なんて幸せなのだろう。
そういえば、「鉄道カフェTA-TA」の2階で出会った車掌さんらが、後日、東京で私が参加したコミティアというイベントに来てくれた。用事のついでと言っていたが、わざわざ探して会いに来てくれたのがうれしかった。「鉄」のコミュニティは優しい。
今回紹介したお店は、みなさん並々ならぬ鉄道愛が形になったものばかり。それが偶然か必然か、京都に集合していた。
鉄道好きの方はもちろん、鉄道に興味がなくても、一度訪れればその情熱や想いを何かしら感じ取れることだろう。
私もまた、京都へ鉄分補給をしに行こうと思う。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら