現役社員が語る!「アセマネ業界」を選んだ理由 さまざまな業務で磨いたスキルが描く将来設計

運用会社で挑戦することを決めた、それぞれの理由
──アセットマネジメント業界への就職を決めた理由は何でしょうか。
犬伏 私は大学院でコーポレートファイナンスを専攻していたため、経理・財務関連の仕事を視野に入れ、メーカーなどへの入社も検討していました。ですが、資産運用や商品開発など、自身の興味に直結する分野で専門的に活躍できる可能性に引かれ、アセットマネジメント業界に魅力を感じるようになりました。
当時は、金融業界でも商品を作っているところがあるんだ、という驚きもありましたね。

国際会計研究科修了後、2015年に三菱UFJアセットマネジメントに新卒入社。バックオフィス、ファンドマネージャーの業務を経て、現在は商品開発・管理に従事。新商品の組成や既存商品の改善など、幅広い業務に取り組む
唐澤 大学時代に、スマートフォンの普及によってビジネスが大きく変革された様子を目の当たりにし、衝撃を受けました。
そこから、イノベーションやグローバルな経済のダイナミズムを肌で感じることができ、かつ学んできた経済や会計の知識を生かせる仕事に就きたいと考え、該当する仕事を探し始めました。そのときにファンドマネージャーという職業を知り、運用に特化したキャリアを歩むために、アセットマネジメント業界に進路を絞りました。
──大野さんと小西さんのお二人は、新卒で銀行に入行後、アセットマネジメント部門に異動されたと伺いました。なぜアセットマネジメント部門で活躍したいと考えられたのでしょう。
大野 私は、学生時代に国内株式のポートフォリオ運用コンテストに参加したことをきっかけに、運用業務に興味を持っていました。そして、多くの人の生活と密接に関わる、お金を扱う金融の世界で活躍したいと感じていました。
そのため信託銀行に入行後、出向という形でアセットマネジメント部門へ異動し、希望していた運用業務に関わるようになりました。

経営学部卒業後、2016年に三井住友信託銀行に新卒入社。その後、三井住友トラスト・アセットマネジメントに出向。以来、ファンドマネージャー業務に従事し、投資家の入出金管理やデリバティブ運用などに携わる
小西 就職活動ではお客さまの人生に長く寄り添い、深く関わる営業ができることに魅力を感じ銀行へ入行しました。個人顧客向けの営業を7年ほど担当している中で、専門知識をさらに深め、広範囲のお客さまにサービスを提供したいという思いが強くなりました。そのため、より専門性の高いアセットマネジメント部門への異動を決断しました。
10年を振り返って、生きた経験と成長の実感
──ご自身の成長やスキル獲得に当たって、印象的だった経験を教えてください。
唐澤 1つの業務で主担当者として責任を持ったことです。例えば自分自身でプレゼンテーションを担当する際、全体のストーリー構築から数値の確認まで、主体的に行う必要があります。この経験が、自分に足りない能力や知識を認識するきっかけになりました。
また、MBAの受験も印象的でした。会社でMBA取得を目指す第1号ということもあり、ノウハウがない中で、戦略を立てることになりました。通常の業務や子育てに関して、上司や家族とコミュニケーションを取りながら時間をうまく配分し、受験生活を乗り越えられました。

経済学部卒業後、2014年にアセットマネジメントOneに新卒入社。現在は、外国株式のファンドマネージャーとして業務に従事。スペインの大学院でMBAを取得
小西 金融経済教育プロジェクトに主体的に関わったことです。教育現場のニーズに応えるため、グループ会社や教育機関、教育委員会と連携し、授業内容の検討から実施までを担当。授業を行うたびに内容のブラッシュアップを積み重ねました。
この経験を通じて、さまざまな立場からの知見を組み合わせる面白さ、そしてそこから新たな価値を生むことを学びました。ここから得た自信、そして知識と視点は以降の業務でも活用できています。

商学部卒業後、2014年にりそな銀行に新卒入社。以来、営業を担当。21年、社内公募制度を活用し、りそなアセットマネジメントへ異動。顧客向け資料の作成やセミナー講師などを担当
成果につながる協働と対話の重要性
──仕事のやりがいや面白さを感じるのはどんなときですか。
犬伏 自分が名前を付けたファンドが設定されたり、自分で考えた商品説明の内容が説明書の形で世に出回るなど、行ってきたことが具体的な成果として形になったときです。
この世界は努力がつねに成果に結び付くわけではありません。ですが、組成したファンドが市場で好成績を収め、資産残高が増加していく様子を見ると、自分の立てた仮説が正しかったんだという実感を持つことができます。
大野 目に見える実績として表れると、日々の業務に対する情熱がさらに高まりますよね。それから、プロジェクトに取り組む際、ミーティングなどを通じて高度な専門知識を持つ方々と議論を交わすことで、個人では到底到達できないような高水準の成果を生み出せることもやりがいです。
こんなふうに、異なる視点や考え方を融合できる協働は、私にとっても新たな発見や学びを得る貴重な機会となっています。

成長を実感できる環境で描く、未来のキャリア
──今後、どのようなキャリアを描いていますか。
小西 今の部署で、ファンドの魅力をどのように伝えるかを追求していきたいと考えています。どうすればお客さまの購入意欲が高まるのか、日々知識のアップデートに努め、いちばんわかりやすく説明できる存在になりたいです。
また、仕事と子育てを両立しており、リモートワークや時短勤務など働きやすい制度を活用しています。子育てとの両立が実現できる制度が充実しているのが、非常にありがたいですね。両立させながらも、自己研鑽を怠らずにキャリアアップを目指していきたいです。
唐澤 子育てと仕事の両立支援の制度が充実していることは、男性社員にもうれしいことです。私も育休を取得したり、リモートワークを活用したりとフレキシブルに働けていますね。
個人としては、将来的に自分の運用チームを持てるよう、仲間づくりのためのソフトスキルの向上に注力しています。具体的には、コミュニケーション能力、交渉力、チームビルディングといった能力です。努力を積み重ねて、自身や会社の未来にポジティブなインパクトをもたらしたいです。
犬伏 小西さんと同じく、現在所属している商品開発部で、スキルをさらに伸ばしたいです。将来的には、自分のアイデアや独自の運用戦略を盛り込んだファンドを組成したいですね。
商品開発や既存商品の改善においては、アイデアと実現性のバランスが非常に重要です。これまでの経験を踏まえつつ、法律面などの知識を深めたいと思います。それと並行してプログラミングやデータスキルをさらに高め、商品の組成や分析、改善に役立てたいです。
また、私も育休を取得しました。リモートワークの活用などを通じて、子育てと仕事の両立にも励みます。
大野 今の部署で経験と知識を深めていきたいと考えています。入社から10年弱経ち、ニュースの見方がかなり変わりました。その一方で、時代とともに大きく変化する、投資に対する意識や手法にも対応する必要があります。そのため、今後もスキルの習得に励み、業務に生かしていきたいですね。
また、チーム全体の能力が向上するように周囲を巻き込み、後輩の育成にも力を注ぐことで、組織全体でより高い成果を出せる体制を築ける存在になりたいです。
