ダイハツ「ミライース」ターボ&5MT市販化の算段 モータースポーツを楽しむ軽自動車登場に期待

ただし、出力の高いターボエンジンを搭載したことで、真夏のスポーツ走行などでは放熱が追いつかないという弱点が発覚。そこでフロントバンパーにスリットを設け、フロントフェンダー後方にエア抜きのダクトを追加することで水温を安定させることに成功し、ラリーフィールドでは改良前よりも1kmあたり4.4秒のタイムアップにつながったとのこと。

このあたりは、まさにモータースポーツ起点のいいクルマづくりを象徴しているエピソードともいえ、専用形状の前後バンパーなどは、ラリーに参戦するうえでレギュレーション上変更が許されない部分であるため、前述の冷却用スリットのほか、リアバンパーにもパラシュート現象(車体下面を抜けた走行風がリアバンパーにたまって空気抵抗になる現象)を抑えるためのスリットが設けられるなどの変更も行われている。
またフロントバンパーコーナー部は別パーツとなっており、接触による破損の多いラリー競技でもコーナー部分だけ交換でき、手軽かつ修理費用も抑えられるように工夫されている。これは先代「ハイゼットカーゴ」の後期型で採用された案を踏襲したものだ。
ミラ イース GR SPORT コンセプトについて

一方、コンセプトモデルとして展示された車両には、前述したようにBBS製鍛造アルミホイールやレカロ製シート、MOMO製ステアリングホイールなどが装着されているが、すべてコペンですでに採用実績のあるアイテムとなっているのが特徴だ。専用品を用意するのではなく、すでに採用実績のあるものを横展開することで、高品質なものを少ないコストで採用できるようになっている点も見逃せないポイントとなっている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら