「あれ?怒りが消えた」部下への怒りを収める方法 手のかかる部下を「先生」と定義し、教えを請う

上司として知っておくべき態度の悪い部下への怒りの抑制法についてお伝えします(写真:RichR/PIXTA)
今、多くの企業が人手不足に悩み、離職を防ぐことは喫緊の課題となっています。
そんな中、上司が部下に感情的にあたり、部下が離職するケースが後を絶ちません。とはいえ態度の悪い部下に対しては怒りが湧くものです。
そこで、経営心理士として1200件超の経営改善を行い、経営心理士講座を主宰する、一般社団法人日本経営心理士協会代表理事の藤田耕司氏の著書『離職防止の教科書――いま部下が辞めたらヤバいかも…と一度でも思ったら読む 人手不足対策の決定版』から一部を抜粋・再編集し、上司として知っておくべき態度の悪い部下への怒りの抑制法についてお伝えします。
部下の離職で「降格処分」に
ある運送業の会社では、執行役員を降格させました。
その理由はその人の部下に対する当たりがきつく、それが原因で複数の部下が辞めたためです。
また、別の会社では営業部長が新人の態度に腹を立てて叱ったところ、新人が出社しなくなり、そのまま退職しました。その責任を問われ、営業部長は降格となりました。
今、日本では人口減少に伴い、採用難の状況にあります。社員が辞めてもその穴を埋められず、人手不足が原因の倒産件数は、次のように増加の一途をたどっています。
2022年:140件
2023年:260件
2024年:342件
そのため、部下の離職は深刻な問題となり、上記のように人事評価にも変化が生じています。
今後、人手不足が深刻化するほど、社員の評価において「部下が辞めていないか」を重視する会社が増えていくでしょう。
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