関西人の筆者が大阪万博に抱く「正直な気持ち」 1970年の万博に小学生のときに行ったが…

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90年代に計画された事業の多くの破綻が明るみに出たのは、太田知事の代になってから。太田知事以前の案件も多かったが、大阪人は「また“ふさえ”か」「“ふさえ”はろくなことせんなあ」とぼやき倒したものだ。

2008年の選挙で橋下徹が大阪府知事に当選。翌年には大阪維新の会を立ち上げるが、橋下知事はこれまでの大阪府、市の「放漫経営」を厳しく批判。1100億円の「財政削減」を掲げて、大ナタを振るった。また橋下知事は大阪府、大阪市の「一体経営」を掲げ「大阪都構想」を打ち出した。

従来の大阪府、大阪市の無責任で放漫な事業をただし、冗費を一掃してくれると期待した大阪人は、快哉を挙げた。

ところが、橋下知事の後継の松井一郎知事と、同じく維新の吉村洋文大阪市長は、2017年4月、今度は「万国博覧会」を誘致すると発表。翌年11月には開催が決定。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、2025年4月から、半年間の大阪湾の人工島「夢洲」での万博開催が本決まりになったのだ。

1970年の「大阪万博」の記憶はあるが…

大阪の年配層は、1970年の「大阪万博」に行った記憶を持っている。一定の期待感はあっただろうが、それ以上に、ここ30年の大阪府、市の事業の「ていたらく」を知っている。

「大阪維新は、これまでとは違うと思たけど、同じことやるのかいな」
「咲洲、舞洲と続いて、今度は夢洲か。大阪府や市が海辺でやる事業は、ろくなものがない」

また会場の跡地にカジノを中心とするIR(総合型リゾート)の建設が決まっていることも、心証を悪くした。

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