4月13日の開幕まで1カ月あまりとなった。大阪メトロ中央線は、万博開催地の「夢洲」まで延伸されたが、大阪人は「わしらあんな所に用事ないわ」と冷淡である。
関西のテレビ局は、一応主催者側だから、連日「万博情報」を流しているが、ニュースでは「入場券は全然売れていません」と流しているから、気勢が上がらないこと甚だしい。
各パビリオンの予約にはアプリのダウンロードが必要とか、場内は完全キャッシュレスとか、レジ袋は一切使えないとか、小難しい話も聞こえてくる。
「客が来るかどうかもわからんのに、何をええかっこ言うてるねん」という声も聞こえる。
能天気な「バラ色の未来」をうたいあげる万博
筆者は小学生の時に大阪万博を経験した。これはまさに「バラ色の未来」を予感させた。
しかし、55年の歳月は、希望に満ちあふれた子供の瞳を曇らせるに十分だった。この時代を生きた多くの人たちは「もっとええ未来にでけへんかったのかいな」と苦い思いを抱いている。
大阪府と大阪市だけがダメだったわけではないが、時代の閉塞感を読むこともなく、能天気な「バラ色の未来」をうたいあげる万博の「場違い感」は甚だしい。
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