「仕事が終わらない…」抱えすぎたタスクに「優先順位」をつける思考法

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「だいぶ整理できてきたね。では、これに優先順位をつけていこう。まず、『重要かつ緊急』な右上のA。3日後という短いリードタイムで、予算達成がかかっているから、最重要な仕事だね。次に優先度が高いのはどれだかわかるかい?」

「右下の『緊急だが重要ではない』Bですか?」

「実は第2に優先すべきなのは、左上の『重要だが緊急ではない』Cの仕事なんだよ」

「え? 緊急度の高い仕事からとりかかるのではないのですか?」

「そうだね。緊急ではあるが、重要ではない仕事についてはどう考えるべきかな? 君の立場は課長だよね。果たしてチームを指揮するリーダーが、さして重要ではない社内ゴルフコンペの準備を自分で行うべきかな? 大切な取引先との接待ゴルフならば多少重要度は上がるから君がやるのもわかるけど」

「……おっしゃる通りです」

「このタイプの仕事は、自分ではなく他人に任せていい仕事なんだ。ただし、緊急度は高いから、進捗状況は常に確認しておくようにしないとね」

簡単にタスクを「見える化」できる

少し自分で抱えすぎていたことを反省しつつ、チームメンバーの顔を思い浮かべ、誰に任せるべきか考える。

「では、左下の『緊急でもなく、重要でもない仕事』はどうするかな?」

「そうですね……。そもそも請け負うべきではなく、可能であれば自分のチームメンバーの手も煩わしたくはないですね」

「そう、課長である君が、パワーポイント資料の見映えを良くするという仕事を抱えているということは、役員あたりから依頼されたのかな」

「……」

「本来なら、この仕事は役員のスタッフがやるような仕事だよね。そもそも、社内会議の資料の見映えにこだわることにどこまで意味があるかな。このような仕事はそもそも受けるべきではなく、断るべきものだ。仮に受けたとしても、自分で行う必要はなく、真っ先に切るべき。他の人に行ってもらうか、可能であればすぐにキャンセルしてしまおう」

馬場専務の説明を受け、仕事整理のめどがついた。

アイゼンハワーマトリクス例2(『マトリクス思考』より)
アイゼンハワーマトリクス例2(『マトリクス思考』より)
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