「TBS辞めた男」ABEMAで"危険な番組"作る事情 なぜ"命懸けで国境を越える人々"を撮り続けるのか

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国境デスロード
『国境デスロード』では移民たちに密着する。最終回では、国境に向かう移民家族の後を追い、カメラを回しながら氷点下の川を渡ったディレクターの大前プジョルジョ健太さん(写真:ABEMA提供)

「前々から、世間からもっと評価されてほしい映像ディレクターだと思っていました。ギャラクシー賞を取った彼の番組『不夜城はなぜ回る』にはその人柄が出ていて、丁寧な制作姿勢に感動したんです」

テレビ朝日からABEMAに出向している堀川恭平さんがそう絶賛するのは、映像ディレクターの大前プジョルジョ健太さん(以下、大前さん)だ。

「自分が退職するところをドキュメンタリーとして撮ってみたい」と、勤めていたTBSを辞めるなど、前編で紹介した通り、特異な人生を歩んでいる大前さん。堀川さんが言うように、人柄が表れる映像には、その生き様が影響しているのではないか。

今回は、映像ディレクターとしての大前さんの生き方をクローズアップする。

【前編を読む】年収は1/3に「それでも名物DがTBSを辞めた」理由

趣味が“不夜城探訪”だった

2018年にTBSに入社した大前さんは、情報番組を1年担当した後に報道記者を経験している。そのとき現場を取材してレポートした経験が映像ディレクターとしての原点になったという。

「現地で取材した人間の言葉でしか話せないことって絶対にあると思うんですよ。企画した番組のナレーションは自分で読んでいるのですが、それは僕がその現場を取材してきたから。ナレーション自体はプロの方より拙いと思うのですが、それでも伝わることがあると思ってやってきました」

【写真を見る】「“生ゴミ”の中から見つけたネギ」に食らいつく大前さん(9枚)
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