セブン「高級コンビニ化で客離れ」の"残酷な結末" スーパーのコンビニ化進む中、戦略が迷走中?

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ただ、セブンにとってのライバルはこの2社だけではない。実は、ここに「スーパー」も入ってくる。

今回は、変動するコンビニ・スーパー業界とセブン-イレブンの立ち位置について考えたい。

増加する中食需要と、接近するコンビニとスーパー

私は以前「セブン『高級路線で客離れ』に見る大苦戦の真因」という記事で、これまで高付加価値の商品をメインに作ってきたセブン-イレブンで現在行われている「エコだ値」「うれしい値!」という割引戦略を取り上げた。

ファミマ・ローソンが大胆な割引政策(値段はそのままで量がかなり増量されるなど)を行っているのに対し、セブンが追随するように割引戦略を行ったのだが、これについて書いた。

この記事への反応として出てきたのが

「それでもコンビニの商品は高いので、うちはスーパーで買います。スーパーのほうが安い」

といったもの。もっと具体的に、

「近所にはオーケーがあるから」

「ロピアは安くていいです」

とスーパー名を出しているコメントもあった。

コンビニとスーパーを比較するコメントが多かったのだ。

チラシ
「うれしい値!」商品のラインナップ。高品質な商品を、オトクな価格で届けるというコンセプトだったが方針転換。おにぎりが値上げされることになった(筆者撮影)

確かに近年、各スーパーは価格競争と共に「中食」(外で買って中で食べる食事を指す)需要に合わせて惣菜や弁当のラインナップを充実させつつある。もともと、中食はコンビニが得意としてきた商品群である。

この背景には中食需要の増加がある。リクルートが発表している「外食&中食動向」によれば、中食の市場規模は2017年度が1兆1614億円だったのに対し、2023年度は1兆4087億円で、20%の上昇を見せている。

コロナ禍を経て落ち着きつつはあるものの、共働き世帯の増加や単身世帯の増加に伴って確実にその需要は増えていると思われる。ニーズがあれば、各社それに対応するのは当然だ。

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