意外?「ランボルギーニ」のサステナブルな姿勢 5視点で示したスーパーカーメーカーの在り方
ムルシエラゴとガヤルドの2台は、まったくキャラクターが異なる。ガヤルドは、ややマイルドなパワーと快適志向とさえ言える乗り心地を持つ。
2009年に50台限定で生産された650馬力のムルシエラゴ・スパイダーLP650-4はごりごりのスポーツカーで、15年を経たいまも興奮させられた。
最初は重い操舵にやや驚いたが(一応パワーアシストつき)、シャシーもボディも剛性感が高く、慣れればきついカーブを曲がることも楽しくなる。
3.4秒という静止から時速100kmまでの加速(0-100km/h加速)を堪能するのは無理だけれど、それでもエンジン回転数にかかわらず、アクセルペダルを踏めば即座に前に飛び出していく瞬発力が気持ちいい。
オリジナルへのこだわり
「ハート・オブ・ヘリティッジ」は、クラシックカーと遺産の保存に特化したセンターだと説明される「ポロ・ストリコ(英語でヒストリカル・ハブ)」のこと。
「私たちは、クラシック・ランボルギーニの番人みたいなもの」と言うジュリアーノ・カッサターロ氏(ヘッド・オブ・サービス、ポロ・ストリコ)は、「オーナーの手で改造されることも多いランボルギーニ車だけに、ここにレストアに持ち込まれてオリジナルの状態に戻すときのために、かつては働いていた従業員の知見も参考にします」とする。
ここには、最初の市販ランボルギーニである「350GT」に始まる各モデルの設計図や、カタログまで保管されている一方で、私が「ジャガーのように“リボーン”や“コンティニュエーション”を手がける気はあるか」と尋ねると「いいえ。私たちは歴史を変えません」との答えが返ってきた。
「クンタッチ(カウンタック)のレストレーションを例にとると、(創業者の)フェルッチョ・ランボルギーニが、“この色”で“このスペックス”で、と望んで決定した仕様を私たちが変更するつもりはありません。車体色も、もとは緑の車体色を黒く塗りなおした車体が入庫した場合、緑に戻します」
無料会員登録はこちら
ログインはこちら