年末年始こそ危険「強盗が敬遠する家」10の防犯策 帰省や旅行の前に「今すぐ対策すべきこと」

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そして、外からの侵入を手助けするようなものを撤去することも必要になる。家の周りを整理整頓することだ。ベンチやはしごなど足場になりうるものを片付けたり、鍵のかかる場所に収納したりすることで、管理が行き届いている家だと防犯意識の高さを示すことになる。

よく話題になる、犯罪者同士の連絡用に使われる玄関や門などの印も、つけられていないか確認したほうがいい。また見つけ次第、取り除くことはもちろん、「#9110」(急がない110番)または管轄警察署の代表番号にその状況を伝えてほしい。警察官からアドバイスをもらえるはずだ。

古典的だが意外と効果的なのが、「防犯カメラ作動中」や「犬に注意」などの貼り紙を玄関や門に貼ること。心理的に犯罪者が嫌がる効果を発揮する。

災害時や独居の高齢者に必要な「大前提」

また、今年の年始には能登半島地震が発生した。突然の災害にも慌てないよう、長時間停電や災害時の防犯対策を実家の親の分も点検したい。

貴重品や重要書類の保管状況を確認し、避難時に持ち出すものを用意しておくこと。災害時には通常の鍵が使用できなくなることもあるため、家の防犯性を高めるためにも、いくつかの種類の鍵や補助錠、ドアストッパーなどを用意することを勧めている。

そしてこれは災害時にも役立つし、そもそもの大前提になるが、普段から近所の人と関係性を作っておくのが安心だ。

地域によって人間関係の濃淡はあるかもしれないが、近隣で見かける人にも簡単なあいさつをするようにする。強盗の実行犯がその場限りのメンバーだったとしても、指示役に近い人間など、侵入をたくらむ者は必ず下見をするので、顔を見られたり声をかけられたりすることを嫌う。

普段からあいさつし合う関係性を地域で築いていくことが、犯罪者たちがその場所での犯行を諦めるきっかけになるだろう。

何より、独居する高齢者が親族にいる場合、見守りの目をいくつも作っておくことが、防犯だけでなく安心材料となる。

今回の年末年始休みを、防犯の意識を高めるきっかけとしてみてはいかがだろうか。

松丸 俊彦 セキュリティコンサルタント

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まつまる としひこ / Toshihiko Matsumaru

警視庁に23年在籍。2002年日韓共催W杯サッカー大会においてロンドン警視庁の特別捜査官と共にフーリガン対策に従事。在南アフリカ日本大使館に領事として3年間勤務。南アフリカ全9州の警察本部長と個別に面会して日本大使館と現地警察との連絡体制を確立し、2010年南アフリカW杯サッカー大会における邦人援護計画を作成。警視庁復帰後、主に防諜対策(カウンターインテリジェンス)及び在京大使館のセキュリティアドバイザーを担当。全155大使館を延べ1,200回以上訪問し、大使館及び大使公邸に対するセキュリティアセスメント(警備診断)、特命全権大使を始めとする外交官に対するセキュリティブリーフィングを実施した。

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