韓国「弾劾」で次期大統領選への攻防スタート 弾劾を審査する憲法裁判所の審理時間が焦点

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

尹氏が談話で徹底抗戦を表明した限り、早期の辞任は見込めない。韓代表らは、2025年2月か3月に尹氏が辞任し、5月か6月に大統領選を実施するという腹案を野党側に示したが、それよりは弾劾訴追案を可決し、憲法裁判所に審理を任せた方が、立て直しに向けた時間をかせげるかもしれないとの考えだ。

韓氏グループの造反に反発する姿勢を見せ、尹氏を守ろうとしたことを強調しつつも、事実上は可決を認める格好となった。

「弾劾」審理、長期化の見方も

法案の可決後、憲法裁判所は180日以内に審理の結果を出し、罷免となれば60日以内の大統領選となる。そのため韓国では、憲法裁判所が決定を出すまで、どれぐらいの時間を要するのかが注目されている。

朴槿恵氏の場合、約3カ月の審理の末に罷免が決まった。今回、野党側は弾劾理由を、「非常戒厳」を出した違憲性、不法性に集中させており、争点がはっきりしているため、審理にさほど長い時間を要しないのではないかとの見方が出ている。

他方、これとは逆の指摘もある。朴槿恵氏は国会の弾劾訴追を棄却するよう求める答弁書を憲法裁判所に出したが、審理には出席しなかった。これに対し、尹氏は審理に出て、これまでの談話で語ってきたような主張を延々と展開するとみられる。

元検察の同僚で弁護団を結成し、証人申請などを繰り返し、長丁場に持ち込むのではないかとの観測が出ている。韓国メディアが報じる専門家らの見解も、結果は罷免だろうとの見方が多いものの、審理時間については分かれている。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事