幸福度トップは東海地方!その背景にある価値観 全国の男女に聞いたアンケートで意外な結果が…

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――コロナ禍で普及したリモートワークは幸せのキーワードかもしれませんね。

その通りだと思います。通勤にかける時間が省略できて、時間的なゆとりが生まれた人も多いと感じます。そうして生まれた空き時間を使って、副業に挑む人が私の周囲では増えています。物価高に合わせて賃金をアップする努力がなされていますが、一部の大企業を除くと大幅アップは難しいのが現実です。金銭面でのメリットがあれば、幸福度アップにも寄与すると思います。

弊社は副業OKなので、私も副業をしています。最初の仕事はなんと弊社の経営陣からある会社の広報を「手伝ってあげてくれないか」と誘ってもらいました(笑)。お金が入るだけでなく、新しい知見を得られて本業にも役立てられています。現在は友人が経営するコンサルティング会社を業務委託で請け負っています。

ネットでも副業を探せる時代ですが、ネットの情報だけでは就労の判断がしづらい場合もあります。その点、人とのつながりのありがたさを痛感していているところです。

良好な人間関係が個人の幸福度を大きく左右する

産後に復職する際も副業を見つけるときも勤務先を含めた「人とのつながり」が重要だったという平田さんの経験談が印象に残った。パートナーの有無にかかわらず、良好で前向きな人間関係があることが個人の幸福度を大きく左右するのではないだろうか。人間関係が希薄になるとお金に頼りたくなってしまう。

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人間関係も含めたささやかな幸せの見つけ方としては、自分の好きなことや得意なことをできるだけ細かく把握するといいと思う。例えば、筆者は「片付ける」「友人知人に連絡する」「飲食を楽しむ」ことが好きで得意だと自覚している。そこで、漁師や魚屋から地魚をたくさん仕入れて自宅でさばき、マンション仲間などのご近所と分ける「ひとり生活クラブ」のような遊びを開発。愛知出身の妻しか知り合いがいなかった土地で、今では食いしん坊人脈の小さなハブになれた。冷蔵庫には常に魚介類が入っているので基本は家飲みで、交際費は激減。結果、自分の幸福度は年々上がっている。

年代別の調査結果では、60代(27.54点)の幸福度が最も高く、次いで20代(24.84点)。40代(24.05点)は最低だった。「子育て世代は先行きに不安を感じるのかも」と40代になったばかりの平田さんはつぶやいた。しかし、48歳の筆者は周囲の同世代を見て異なる感想を抱いている。先行きに不安を感じつつも、「自分は自分でしかない」と割り切れるようなり、好き勝手に人生を楽しみ始める人もいるのだ。

(図:「タメニー幸福度調査2024」より)

ゴージャスな外食をしている他人のSNSよりも、自分が作る今夜の献立のほうが気になる。60代に向けて幸福度が上がっていくのは、そうした自身の内面の変化が影響しているのかもしれない。

本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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