橋本環奈、広瀬すず「朝ドラ女優にアンチ湧く」ワケ なぜNHKの朝ドラに主演すると過剰に叩かれるのか

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さらにもう1つ見逃せないのが、「NHK絡みの記事」というだけで叩かれるケースが目立っていること。たとえば11月19日に行われた「NHK紅白歌合戦」出場歌手発表の関連記事もそれが顕著でした。

ざっと数えただけでも500本を超えるネット記事がアップされ、コメント欄やSNSにはさまざまな声が錯綜。なかには出場者の選考内容どころか、番組すらそっちのけでNHKを批判するコメントが少なくなかったのです。

批判の理由は主に受信料に関するものだけに怒りの感情は根深く、罪のない朝ドラ主演女優にまで及んでしまうのが怖いところ。「朝ドラは紅白歌合戦と並ぶNHKの看板コンテンツ」という認識の人が多いため、「シンボリックな存在である主演女優の記事は何かと叩かれやすい」という傾向があるのです。

いつまで叩かれ続けるのか

では、朝ドラ主演女優はいつまで批判記事の対象になるのか。近年の流れを見る限り、朝ドラ出演以降の活躍が続く限り、批判になりそうな言動を狙われ続けるのではないでしょうか。

たとえば出産や子育てなどで一定期間休養する。あるいは、主演ではなく助演での出演を重ねる。より多くの人々が見るドラマを避け、映画や舞台での活動を中心にする。これらのようなはっきりとした対処をせず、トップで活躍し続けると一言一句や一挙手一投足を注視される状態が続いていくでしょう。

しかし、過剰な批判は女優としての立場のみならず、個人そのものを傷つけるものであり、時には命にかかわる事態につながりかねないのが恐ろしいところ。また、「トップに上り詰めた人ほど叩かれる」という世の中では、人々を楽しませるエンタメの質は上がっていかないでしょう。

PV狙いの批判記事を読まないことが最善策ですが、一人ひとりが「読んだとしてもコメントしない」「コメントするとしても批判するのはメディアのほう」などの姿勢で、過剰な報道を抑制していきたいものです。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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