「風が吹いても痛い」だけではない痛風の深刻な害 「尿酸値の異常」はけっして軽く見てはいけない

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実際にこれらの状態になってしまったら、まるでドミノ倒しのように、肝臓、心臓など広範囲にわたって機能が低下していき、やがて心不全や脳卒中で死に至る可能性も出てくる……これがメタボリックドミノです。

(出所:『腎機能を自力で強くする 弱った腎臓のメンテナンス法』より)

メタボリックドミノの先には「腎臓病」が待っている

もちろん、腎臓病も例に漏れず、メタボが脂肪肝や糖尿病の状態へとつながり、さらにそれが慢性腎臓病へとつながっていきます。

『腎機能を自力で強くする 弱った腎臓のメンテナンス法』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

実際、内臓脂肪型肥満の人はそうでない人に比べ、年齢が進むと慢性腎臓病を発症するリスクが高い傾向があるという研究が、米国腎臓学会の学会誌に発表されています。

このようにひとつの病気が原因となって、連鎖的にさまざまな病気が起こるのは、臓器と臓器が連携する臓器間ネットワークが構築されているからです。

日本では、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85cm・女性90cm上で、血糖・血圧・脂質のうち、ふたつ以上が基準値から外れると、「メタボリックシンドローム」と診断されます。

これらの条件に当てはまったら、生活習慣を改善することで、下流にある心不全や脳卒中、認知症、そして慢性腎臓病を防ぐことが重要です。

髙取 優二 医学博士、腎臓専門医

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たかとり ゆうじ / Yuji Takatori

1975 年生まれ。鳥取大学医学部卒業後、岡山大学病院腎・免疫・内分泌代謝内科などを経て、現在は埼友草加病院外来医長。抗加齢医学(アンチエイジング)の観点から、腎臓病を捉えなおす新たな手法に取り組んでいる。日本腎臓学会専門医・指導医、日本透析医学会専門医・指導医、日本抗加齢医学会専門医。『世界一受けたい授業』『林修のレッスン!今でしょ』など、人気番組の医療監修を多数手がける。

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