「フロンクス」はスズキ車の概念を変えるか? デザインも存在感も新しいインドからの輸入車

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しかし、全長4m未満である一方で、幅は5ナンバー枠を超えており、ターボエンジンは当初、燃料がハイオク指定であるなど、輸入車のネガな部分もあわせ持っていたこともあり、我が国での販売は伸び悩んだ。

その点フロンクスは人気のSUVだし、ライバルたちも多くが3ナンバー幅だから、車幅がネックとなることはないだろう。1.5リッター自然吸気のエンジンスペックはWR-Vと同じで、燃料はレギュラーガソリンだ。

2WDと4WDをラインナップし、どちらも6速ATと組み合わせる(写真:スズキ)
2WDと4WDをラインナップし、どちらも6速ATと組み合わせる(写真:スズキ)

価格次第ではあるが、ここまでの内容を見る限りでは、フロンクスの競争力はそれなりにあると判断できる。

個性を出そうという意志のあるデザイン

スタイリングは、角張ったWR-Vとは対照的で、低くて流れるようなプロポーションだ。これは、スズキがフロンクスを「クーペSUV」と位置づけたことが大きい。ホンダで言えば、さらに大柄にはなるものの、「ヴェゼル」に近いキャラクターと言える。

オフィシャルサイトで紹介されているデザイナーのコメントでも、バックドアを大きく傾斜させたクーペスタイルとして、「スタイリッシュで都会的なイメージを表現した」としている。

それでいて前後のフェンダーまわりは明確に盛り上がっており、フロントはヘッドランプ、リアはサイドシルから線をつなげて、ボディ全体での一体感を演出。さらにリアにはブリスターフェンダー風の処理も加えている。

横一直線につなげるリアコンビランプなど、トレンドを取り入れたデザイン(写真:スズキ)
横一直線につなげるリアコンビランプなど、トレンドを取り入れたデザイン(写真:スズキ)

個人的には、もう少し要素を少なくしてほしいところだが、にぎやかなデザインを好む日本人が多いことも事実。SUVらしいブラックのフェンダーアーチをつけてはいるものの、このフェンダーラインはクーペ的で、かなりダイナミックな雰囲気だ。

フロントフェンダーからつながる前面は、SUVらしい力強さを醸し出す大きめのグリルの上にシルバーのラインを入れ、そこからLEDを用いた細めのデイタイムランニングランプにつなげて、下にヘッドランプをまとめる。

ランプの配置は三菱自動車のSUVを思わせるものの、シルバーの細いラインでヘッドランプをつなげるなど、その中で個性を出そうという意志を感じさせるデザインだ。

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