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JR東日本社長が語る「2軸の経営」と「Suica生活圏」 喜勢社長「鉄道事業だけを主軸にすると脆弱」

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Suicaを「生活のデバイス」にしていくと話すJR東日本の喜勢陽一社長(撮影:梅谷秀司)
今年5月にJR東日本が始めたデジタル金融サービス「JRE BANK(JREバンク)」。銀行業への進出となった同サービスは、開始するやいなや、口座開設の申し込みが殺到し、受付を制限する日が続いたことは記憶に新しい。
JR東は金融、不動産、小売りといった生活関連事業の展開を一段と強化する。成否を左右するのはICカードの「Suica」を軸としたデジタル戦略だ。巨大コングロマリットを形成する同社の描く「Suica経済圏」の神髄とは?
今年4月から経営トップを担っている喜勢陽一社長を直撃した。
【インタビューでの主な質問】
Q 不動産事業で「回転型ビジネス」を推進する意味は?
Q Suica経済圏の最大のライバルはクレジットカードでは?
Q 鉄道運賃の値上げについて、JR東のスタンスは?
Q この先の「脅威」として想定しているものは?

――6月に公表した中長期ビジネス成長戦略で、金融、不動産、小売りといった生活関連事業の強化を掲げました。その狙いは?

目指すのは「2軸の経営」だ。われわれは長い間、鉄道事業を主軸として経営してきたが、コロナ禍で脆弱性が露わとなった。お客様の生活の行動や価値観が変化するなどマーケットが変質してきた。それを踏まえて、鉄道を中心としたモビリティ事業と生活ソリューション事業の2軸で成長戦略を描いていく。

戦略のべースになるのはモビリティのネットワーク(鉄道インフラ)。加えて、Suicaの(ビジネスの)可能性を広げる目的で金融サービス業への進出を掲げていたが、今年5月に実現できた。

Suicaは「移動のデバイス」として出発したが、これをお客様の生活とさまざまな領域でつながる「生活のデバイス」にしていく。お客様と幅広い接点をつくり、「Suica経済圏」を、いや「Suica生活圏」のほうが私自身は正確な意味合いがあると思うが、お客様の日常生活と結びつきの強い生活圏をつくっていく。

JREバンクは40万口座に迫る

――接点強化の1つであるJREバンクは、サービス開始と同時に話題となりました。

Suicaは移動のためのデバイス=単なる板(カード)ではなくて、われわれの提供しているサービスの「ブランドイノベーション」として位置づけていく。

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