フォロワーや「いいね」の数が及ぼす危険な影響 数字の影響を受けやすいという人間の脳の弱点

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「いいね」の数などが書かれたフキダシとスマートフォンを見ながら微笑む女性
フォロワーや閲覧数、「いいね」の数が多いと、つい深く考えることなく高い評価をしがちです(写真:metamorworks/PIXTA)
営業成績やボーナスの額、テストの点数、年齢や体重、レーティングや「いいね」の数など、私たちはなんでも計測し、数値化する世界に生きている。
しかし、私たちの脳は数字に無意識に反応してしまうため、数字はあなたを支配し、楽しい活動や経験をつまらないものにし、他人との比較地獄に陥れ、利己的で不幸な人間にしてしまうという。今回、過剰な数値化がもたらしているさまざまな問題を明らかにし、その解決策を示した『数字まみれ:「なんでも数値化」がもたらす残念な人生』より、一部抜粋、編集のうえ、お届けする。

「いいね」の数が多いと信頼できる?

数字まみれ: 「なんでも数値化」がもたらす残念な人生
『数字まみれ: 「なんでも数値化」がもたらす残念な人生』(東洋経済新報社)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

残念なことに、人間はアルゴリズムのように活動する――そのせいで私たちは、フェイクニュースの中の数字に影響されて、また別の方向に導かれていく。

ニュースの中の数字から逃れられないだけではなく、何人がそのニュースを見て「いいね」を押したかという形で現れるニュースをめぐる数字からも、身を守ることができないのだ

研究によれば、人々はオンラインで多くの「いいね」を集めているニュースのほうが、「いいね」の少ないニュースより信頼できるとみなしている。

その上、「いいね」の数が多いと、どのニュースが本物か偽物かを見分けるのが難しくなる。まるで大きい数字が批判的思考を妨げるかのようだ。

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